先日、国立新美術館で開催中の「貴婦人と一角獣展」に行きました。
高さ20メートル近くある極彩色のタペスリー6点が、
壁一面ぐるりと取り巻く様は迫力があり、作品のパワーがぐんぐん伝わります。
ですが、ただ迫力だけではないのです。
よく見ていくと、各モチーフには意味が込められていたり、
形や動き、配置を変えて複雑に反復されたり…と、
実はそれらが緻密に練られたデザインだということに気付かされます。
このタペスリーは1500年頃に作られたそうで、
それぞれが人間の五感と「我が唯一の望み」を表しているようですが、
まだまだ解明されていない謎の多い連作なのだとか。
そういった謎を自分なりの解釈で読み解いてみたり、
詳しい解説に頷いてみたりしながら、
作り手の意図や感性に想いを馳せる過程はとても楽しいものです。
豊かなイマジネーションに浸る贅沢な時間を過ごせました。
2013年5月29日 | スタッフ: