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未来を創るデザイン。10年後の「あるべき姿」をバックキャスティングで描く【第4回(全4回)】

2026/07/01

本シリーズ【経営価値の可視化・事業承継編】では、強みの棚卸しから、承継の対話設計、金融機関・取引先への信頼の伝え方、そして10年後の未来像づくりまでを、デザインの視点でわかりやすく解説します。

第1回目「事業承継の成否は「見えない資産」の棚卸しで決まる」はこちら
第2回目「事業承継の「壁」を乗り越える。先代の想いと後継者のビジョンを繋ぐデザイン」はこちら
第3回目「ローカルベンチマークを「武器」に変える。金融機関や取引先が納得するビジュアルの力」はこちら

事業承継の準備を進める中で、最も重要な問いがあります。それは、「バトンを引き継いだ後、この会社はどこへ向かうのか?」という未来への意志です。
成熟市場において、過去の成功パターンの延長線上に未来を描くことは難しくなっています。目標が曖昧なままでは、どれだけ優れた強みを持っていても、日々の経営判断で軸がぶれ、選ばれる理由が薄れてしまいます。

未来から逆算する「バックキャスティング」の重要性

私たちが提案するのは、現在の延長で考えるのではなく、10年後の「あるべき姿」から逆算するバックキャスティングという手法です。

「10年後、誰を幸せにし、どんな存在でありたいか」という理想の旗を先に立てることで、「今、何を捨て、何を磨き、何に投資すべきか」という優先順位が驚くほど明確になります。これは、後継者が「自分自身の代の経営」を自分の言葉で語るための、最も強力な武器になります。

未来像を「絵」にする3つのステップ

言葉だけで終わらせず、組織の隅々まで浸透させるために、私たちは以下のプロセスで「未来の地図」をデザインします。

「守るべき核」の特定(現状分析)

創業から続く「変えてはいけない精神」と、時代の変化に合わせて「変えるべき仕組み」を徹底的に切り分けます。

視点の融合(ワークショップ)

先代、後継者、そして次代を担う幹部。それぞれの視点から「10年後の自社」を出し合います。対話を通じてバラバラな想いを一つの「共通の未来」へと編み上げていきます。

未来のビジュアライズ(可視化)

ここが私たちの真骨頂です。合意した未来像を、誰が見ても直感的に理解できる「ビジョン・マップ」や「ストーリー」へと編集します。

「見える化」が、組織の迷いを消す

10年後の姿がビジュアルとして共有されると、社内に劇的な変化が起こります。

  • 投資の加速: 「この未来に必要か?」という基準で、設備やITへの投資判断が速くなる。
  • 採用のミスマッチ解消: 会社の目指す方向に共感する人材が集まり、定着する。
  • 承継の不安解消: 先代は「これなら任せられる」と安心し、後継者は「自分の代の旗」を掲げて前進できる。

最後に:デザインは「次の一歩」を後押しする力

全4回にわたってお伝えしてきたのは、強みを資産に変え、承継の不安を成長のチャンスへ変える「見える化」の力です。
ブランディングとは、単に綺麗に飾ることではありません。「自社の価値を定義し、未来への地図を描くこと」そのものです。

「まずは今の強みを整理したい」「後継者と一緒に未来を描きたい」。そんな想いから、私たちの伴走は始まります。まずはあなたの会社の「これまで」と「これから」を、私たちに聞かせてください。

デザインエイエムについて

デザインエイエムは、
・事業や想いの整理
・強みや価値の言語化
・デザインを通じた社内外への伝え方の設計
といった領域を中心に、企業の取組みを支援しています。

まだ課題がはっきりしていなくても問題ありません。
「今の伝え方でいいのか分からない」「何から手をつけるべきか迷っている」
そんな段階からでも、ぜひお気軽にご相談ください。
経営デザインシート/知的資産の整理や、ワークショップ設計も支援しています。
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【Texted by】
村上 敦子(取締役 /プロデューサー・経営アドバイザー)

創立メンバーで異業種からの転身、ITとマーケティングのバックグラウンドがある。主な業務範囲は、クライアントのプロジェクト管理とビジネスの創造、そして社内では経営面、人事総務。
ビジネススクール(専門性大学院)では「中小企業の持続可能な経営」に焦点を当てて研究。
2023年9月、中央大学大学院MBA(経営学修士) 事業承継アドバイザー取得

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