ローカルベンチマークを「武器」に変える。金融機関や取引先が納得するビジュアルの力【第3回(全4回)】
2026/06/11

本シリーズ【経営価値の可視化・事業承継編】では、強みの棚卸しから、承継の対話設計、金融機関・取引先への信頼の伝え方、そして10年後の未来像づくりまでを、デザインの視点でわかりやすく解説します。
第1回目「事業承継の成否は「見えない資産」の棚卸しで決まる」はこちら
第2回目「事業承継の「壁」を乗り越える。先代の想いと後継者のビジョンを繋ぐデザイン」はこちら
「代替わりして、この会社は大丈夫だろうか?」 事業承継の前後、銀行や主要な取引先は、これまで以上にシビアな目で会社を見ています。彼らが知りたいのは、決算書の数字そのものではなく、「その数字を裏付ける『強み』に再現性があるか」という点です。
信頼の土台を作る「ローカルベンチマーク」
そこで活用したいのが、経済産業省が推奨する「ローカルベンチマーク(通称:ロカベン)※」です。これは、財務情報だけでなく、経営者の想いや組織の強みといった「非財務情報」を可視化する、いわば“企業の健康診断表”です。
※ 出典:経済産業省 ローカルベンチマークシート
特に以下の4つの視点は、承継時の信頼構築に欠かせません。
- 経営者: 後継者のビジョンと覚悟
- 事業: 他社には真似できない独自のノウハウ
- 関係者: 顧客や地域との長年の信頼関係
- 内部管理: 現場が自律的に動く仕組み
なぜ、ロカベンの情報を「図解」にする必要があるのか
ロカベンを使って自社の情報を整理しても、膨大なテキストや箇条書きのままでは、多忙な担当者の記憶には残りません。ここでブランディング会社の「デザインの力」が活きてきます。
私たちが図解やキービジュアルを作成するのは、単に見た目を整えるためではありません。「ビジネスモデルの因果関係」を可視化し、相手の理解スピードを劇的に上げるためです。
- 「説明」を「対話」に変える: 複雑な「強みの連鎖」を1枚の構造図にすることで、担当者が社内審査の場で説明しやすくなります。
- 「客観性」という信頼: 情報を整理・デザインされた資料は、「自社の価値を客観視し、プレゼンできる経営能力がある」という証左として評価されます。
資料が「読み解くもの」から「一目で伝わるもの」に変われば、融資の判断や取引の継続において、大きなアドバンテージとなります。
私たちがサポートできること
ロカベンに取り組み棚卸しした「自社の強みや想い」という素材を、どう編み直し、誰に、どう届けるかという設計を担います。
「ロカベンに取り組んでみたけれど、結局何を一番に伝えるべきか絞り込めない」「銀行に将来性をより具体的に示したい」というフェーズにおいて、私たちの「編集とデザインの力」を活用してください。
次回は、本シリーズの締めくくりとして、承継の先にある「10年後の未来像」を描くプロセスをご紹介します。
デザインエイエムについて
デザインエイエムは、
・事業や想いの整理
・強みや価値の言語化
・デザインを通じた社内外への伝え方の設計
といった領域を中心に、企業の取組みを支援しています。
まだ課題がはっきりしていなくても問題ありません。
「今の伝え方でいいのか分からない」「何から手をつけるべきか迷っている」
そんな段階からでも、ぜひお気軽にご相談ください。
経営デザインシート/知的資産の整理や、ワークショップ設計も支援しています。
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【Texted by】
村上 敦子(取締役 /プロデューサー・経営アドバイザー)
創立メンバーで異業種からの転身、ITとマーケティングのバックグラウンドがある。主な業務範囲は、クライアントのプロジェクト管理とビジネスの創造、そして社内では経営面、人事総務。
ビジネススクール(専門性大学院)では「中小企業の持続可能な経営」に焦点を当てて研究。
2023年9月、中央大学大学院MBA(経営学修士) 事業承継アドバイザー取得
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