TREND REPORT「今こそ社員向けブランディング」
2021/03/25
ブランディングの重要性は広く認識されてきましたが、
実は今、対顧客だけでなく、
対従業員のインナーブランディング(※)が求められています。
モノを効率よく生産し、供給するだけのビジネスモデルは
限界を迎えつつあり、生活者が求めるのはモノではなくコトに。
デジタル技術の進歩や顧客のライフスタイルの変容、
それに伴う販路や顧客とのタッチポイントの変化…。
先が見えない流動的な時代だからこそ、企業の存在意義や提供価値を見直し、再定義することが不可欠なのです。
ミッション・ビジョンが明確な組織こそ社内外のリソースを集め、最大の力を発揮します。
方法論は様々ですが、自社が提供する価値が時代とずれてしまっている大企業も、それをうまく言語化できずにいるスタートアップも、「ビジョンを明確にして、共有する」という必要性においては同じ。
※インナーブランディングとは…自社の理念、提供価値などを明確化し、社員および取引先などに共有・浸透させる内部活動のこと。
今回は、50周年のタイミングで弊社がリブランディングのお手伝いをしたお客さまの取り組みをご紹介いたします。
株式会社オオスミ 50周年で制作した絵本と、風呂敷プロジェクト
株式会社オオスミは、1968年の設立以来、環境分析から調査・測定、そして環境コンサルティングへと事業活動を広げてきました。
当時のオオスミは、『100年後の子供たちにとって、「環境破壊」や「地球温暖化」は教科書の中だけの過去の苦い歴史の言葉になるように』というビジョンを、しっかりお持ちでした。
が、それを社内外へのコミュニケーションに落とし込めていないという状況。
まずは、オオスミが伝えたいメッセージを丁寧にヒアリングするところから始めました。
VI(ヴィジュアルアイディンティティ)制作
まずは、企業の第一印象となるロゴを中心に変更。
「私たちは地球のドクター」というスローガンを添え、グローバル展開をより強く意識したクリーンな印象の地球にしました。
従来の構成要素(osumiの文字、地球、葉)は変更せず、これまでの50年を引き継ぎつつも、新たな未来へ向かう意思を形にしました。
これからのオオスミを可視化し、より強く体現されたロゴデザインです。
記念誌としてのブランドブック(絵本)制作
「50周年記念誌を作りたい」というご依頼に対して、ブランドブック(絵本)をご提案しました。
オオスミの事業は多岐に渡り、また専門的。
ビジョンをわかりやすく伝えるには、
優しく親しみやすい言葉とイラストで構成した
ブランドブック(絵本)が効果的と考えたためです。
子どもたちも理解できる内容でまとめたため、
社員が持ち帰って家族に説明することも。
自分の子どもへの説明を通して、社員自身も意義を再認識するきっかけとなりました。
社員参加型の「風呂敷プロジェクト」
「風呂敷プロジェクト」では、社員参加型で案出しを行っていただきました。
プロジェクトメンバーの最多票を集めたデザインを採用し、
企業ロゴと50thロゴを配した包装紙や、
ユーモアのある取り扱い説明書も付けた風呂敷を作成。
エコな記念品として、またオオスミらしさを伝えるコミュニケーションツールとして活躍しました。
社員参加型とすることで、自身がブランドを担う一員という認識も深まりました。
詳しい内容はこちらからご覧いただけます。
【Texted by】
ARISA KUSABA( director )
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