デザイン会社が『これからのデザイン経営』を読み込み議論する理由|週1回10分の習慣
2026/02/25

オウンドメディアで以前もご紹介した、週に一度開催している「読書会」(→ 過去の記事を読む)。
毎週の定例MTG内の10分という短い時間ですが、今も変わらず継続しています。
なぜ、忙しい業務の合間に、わざわざ時間をつくってみんなで本を読むのか。
それは、「デザインは経営課題を解決するための手段である」という考え方が、今の自分たちの仕事や判断に、本当に根づいているのか。
その答えを、定期的に問い直す時間を持ち続けたいからです。
この考え方は、私たちの仕事の前提にあるものです。
だからこそ、言葉として分かったつもりになるのではなく、日々の案件やお客さまとの対話の中で、本当にそう向き合えているのかを確認し続ける必要があると考えています。
今回の読書会で取り上げた一冊は、永井一史氏の著書 『これからのデザイン経営』 です。
本書は、デザインを「表現」や「制作」の話にとどめず、経営や組織、意思決定といった視点から捉え直している一冊です。デザインが企業の中でどのような役割を果たすのかを、実務と結びつけて考えるヒントが多く示されています。
今回の読書会で扱われたテーマを2点ご紹介します。
その企業「らしさ」をどう見つけ出すか
ブランディングデザインにおいて、最も核となる問いでもあります。
現場からは、次のような声が挙がりました。
- 「経営層だけでなく、現場の方からも話を聞けたときに、初めて『らしさ』が一本につながったと感じた」
- 「前のめりで話を聞き、相手の中にある『すごい』と思える部分を、どれだけ見つけられるかを意識している」
私たちは、コンサルティング会社ではありません。
私たちの役割は、「らしさ=強み」を拾い上げ、それを目に見える形に可視化し、ブランドとして育てていくことです。
お客さま自身もまだ気づいていない価値や強みを、対話の中から丁寧に見つけ出していく。
この「泥臭いプロセス」を厭わないことこそが、10年先も揺るがないブランドの骨格を作るのだと、改めて確認する時間になりました。
「なぜこの事業をしているのか」から考える
もう一つ、読書会の中で共有されたのが、お客さまのパーパス―なぜその事業をしているのかを起点に考えることの重要性です。
事業内容や要件を整理するだけでは、その企業ならではの思いや考え方は見えてきません。
ヒアリングの場で、
- なぜこの事業をしているのか
- 何を大切にし続けてきたのか
といった背景まで意識的に掘り下げ、他社と違う点はどこにあるのかと考えを深めることや、お客さまの考え・価値観をどこまで理解しようとしているか。こうした意識の差が、見た目だけを整えた表面的なデザインではなく、その企業らしさが自然とにじみ出る表現につながっていくことを確認し合いました。
私たちが週に一度、わずかな時間でも読書会を続けているのは、知識を増やすためだけではありません。
自社が大切にしている考えや方針を、社内であらためて共有し、チーム全体で問いを持ち続けるための時間でもあります。
忙しい日常の中でも立ち止まり、考え、議論し続けること。
その積み重ねが、表面的ではない、本質的なブランドづくりにつながっていくと考えています。これからも、こうした学びと対話を大切にしながら、一社一社と誠実に向き合い続けていきます。
【Texted by】
MIZUHO OGURA(director)
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