求人票を直す前に。なぜ「ブランディング」が採用の鍵なのか【第1回(全4回)】
2026/03/06

求人が集まらないとき、多くの企業がまず見直すのが求人票の「条件」です。
給与、休日、福利厚生、勤務地――けれど、それらを整えても思うように応募が増えない、という声は少なくありません。
背景にあるのは、少子高齢化による人手不足と、求人市場の成熟です。
求人サイトには似たような条件が並び、求職者にとっては「どこも同じに見える」状態が生まれています。
その結果、条件比較だけでは決めきれず、「この会社で働く理由」が見えないまま立ち止まってしまうのです。
そこで一度立ち返りたいのが、「自社は、なぜ選ばれる会社なのか」という問いです。
大切なのは、条件を足すことよりも、「会社の価値がきちんと伝わっているか」を見直すこと。
その考え方が、採用における「ブランディング」です。
採用におけるブランディングとは
ブランディングというと、ロゴやビジュアルを整えることを想像されがちですが、採用において本質となるのはそこではありません。
「何を大切にしている会社なのか」
「どんな仲間と、どんな姿勢で仕事をしているのか」
「この会社で働くと、どんな成長ややりがいがあるのか」
こうした日々の現場にある価値を言葉にし、筋の通ったメッセージとして整理していくことが、採用ブランディングの出発点になります。
この軸が定まると、求人票の文章は自然と変わります。
表現に一貫性が生まれ、面接で語る内容も揃い、入社後に「思っていたのと違った」というミスマッチも減っていきます。
さらに、採用サイトや会社案内、SNSでの発信も同じ視点で語れるようになり、求職者が「入社後の姿」を具体的にイメージしやすくなります。
つまり、求人票は「直すもの」というより、「伝えるべきことが整理された結果として整っていくもの」なのです。
こうした整理は、社内だけで取り組むこともできますが、第三者の視点が入ることで、価値がより明確になり、言葉の精度が上がるケースも多くあります。自分たちでは当たり前だと思っていたことが、実は大きな魅力だったと気づくことも少なくありません。
まずは、「条件を書く前に、何を伝えるべきか」を考えること。
それが、採用を前に進めるための第一歩です。
次回は、採用ブランディングの起点となる「言語化」を、どのように進めていけばよいのかを具体的に紹介します。
デザインエイエムについて
デザインエイエムは、
・事業や想いの整理
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・デザインを通じた社内外への伝え方の設計
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まだ課題がはっきりしていなくても問題ありません。
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【Texted by】
村上 敦子(取締役 /プロデューサー・経営アドバイザー)
創立メンバーで異業種からの転身、ITとマーケティングのバックグラウンドがある。主な業務範囲は、クライアントのプロジェクト管理とビジネスの創造、そして社内では経営面、人事総務。
ビジネススクール(専門性大学院)では「中小企業の持続可能な経営」に焦点を当てて研究。
2023年9月、中央大学大学院MBA(経営学修士) 事業承継アドバイザー取得
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