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社内の声に宝がある。インタビューから導き出す「採用コンセプト」【第2回(全4回)】

2026/03/11

求人票を直す前に。なぜ「ブランディング」が採用の鍵なのか」の記事では、求人票の条件を直す前に「選ばれる理由」を整えることが、採用の土台になるとお伝えしました。

魅力は「社内の声」の中に隠れている

では、その“理由”はどこにあるのか。私たちが最初に向き合うのは、社内にある声です。経営者の想い、現場の工夫、日々の判断基準。さらに必要に応じて、お取引先からの評価や期待も含め、まだ言葉になっていない魅力を探ります。

このプロセスで大切なのは、社内にある価値を「当事者目線のまま」にしないことです。社内では当たり前になっている強みほど、言語化されずに埋もれがちですし、立場や部署によって見えている景色も異なります。だからこそ、第三者が入ることで、遠慮や思い込みを外しながら声を引き出し、客観的に整理することができます。
進め方はシンプルです。

ヒアリング

経営者・社員へのヒアリング(インタビュー)を重ね、価値観や行動の背景を丁寧に掘り起こしていきます。

「なぜその仕事を続けているのか」
「成果が出るのはどんな人か」
「逆に、うまくいかないのはどんな場面か」

こうした問いから、理想論ではない“実態としての人物像”が浮かび上がります。

このとき第三者は、単に話を聞くだけではなく、言葉の奥にある前提や感情、判断の基準を丁寧にすくい上げます。社内では言いにくい本音も、「外部だから話せる」ことで出てくることがありますし、出てきた情報を偏りなく整理し、矛盾や共通点を見つけて一本の軸にまとめる役割も担います。

必要に応じてお取引先にもお話を伺い、外から見た強みや信頼の理由を確認することもあります。社内の自己評価だけで終わらせず、社外の視点で裏付けを取ることで、「選ばれる理由」の輪郭がより明確になります。

会社が提供できる価値の整理

同時に整理するのが、会社が提供できる価値です。
成長機会、裁量、チームの文化、顧客との向き合い方――会社が大切にしていることと、入社後に得られることが一致しているかを確かめます。

ここがズレたままだと、応募数が増えても定着せず、現場が疲弊してしまいます。第三者の視点があると、この“ズレ”を早い段階で発見しやすくなり、採用の設計そのものを現実に合わせて整え直すことができます。

採用コンセプトの策定

こうして導き出した「求める人物像(ペルソナ)」と「提供価値」を一本の軸に束ねたものが、採用コンセプトです。求人票の言葉も、面接で伝えるメッセージも、採用サイトの表現も、この軸から整えていく。
だからこそ、採用は「社内の声」から始めるのが最も確実なのです。

次回は、この採用コンセプトを「伝わる形」に変えるアウトプットについてお話しします。

デザインエイエムについて

デザインエイエムは、
・事業や想いの整理
・強みや価値の言語化
・デザインを通じた社内外への伝え方の設計
といった領域を中心に、企業の取組みを支援しています。

まだ課題がはっきりしていなくても問題ありません。
「今の伝え方でいいのか分からない」「何から手をつけるべきか迷っている」
そんな段階からでも、ぜひお気軽にご相談ください。

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【Texted by】
村上 敦子(取締役 /プロデューサー・経営アドバイザー)

創立メンバーで異業種からの転身、ITとマーケティングのバックグラウンドがある。主な業務範囲は、クライアントのプロジェクト管理とビジネスの創造、そして社内では経営面、人事総務。
ビジネススクール(専門性大学院)では「中小企業の持続可能な経営」に焦点を当てて研究。
2023年9月、中央大学大学院MBA(経営学修士) 事業承継アドバイザー取得

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