経営を強くするためのDESIGNAM MAGAZINE(デザインエイエムマガジン)

[BABY&ME] 商品出荷数が3倍にアップ。デザインの力を信じることができるようになりました。

2021/03/26

2012年春のお問い合わせ以来、不妊治療サプリメントのブランディングのお手伝いをさせていただいています。継続的なブランディングで、着実に結果を出されている株式会社パートナーズさま。お問い合わせ当時のエピソードやその取り組み方、今後についてあらためてお伺いしました。

ご協力いただいた企業さま

株式会社パートナーズ
代表取締役 細川 忠宏さま
ヘルスケア・医療、小売・サービス業
BABY&ME WEB SITE
制作実績はこちら

溝田今回この対談をお願いするにあたり確認したところ、最初にお問い合わせいただいたのが2012年の春でした。

細川もう7年ですか。「BABY&ME」のリニューアルを考えていた時期で、デザインも一新したくてデザイナーさんを探していた時でした。

溝田この記事を読んでくださる方のために、簡単に「BABY&ME」のご説明をと思いますが。

細川あぁ、そうですね。弊社は医療機関用サプリメントメーカーなのですが、妊活や不妊治療をサポートするために開発したのが自社ブランドの「BABY&ME」。発売は2009年からで、当初のデザインはどちらかというと可愛らしいイメージでした。ただ、私の中には大人っぽくというか、かっこよくしたい思いがあり、デザイナーさんを紹介してもらったりしていたのですが、なかなかピンくるご縁がありませんでした。

デザイン会社なのに、デザインをしないって。
そこにいちばん惹かれましたね。

溝田インターネットで見つけてくださったんですよね。

細川はい。いくつか見ていくなかで御社のWEBサイトに辿り着きました。その中に「デザインは表面を飾ることではない。安易に飾り立てることよりも、大切なのは何を削ぎ落とすか。デザインの目的は本質を伝えることだ」だったかな。そんな文言があって、デザイン会社なのに「デザインをしない」とも書いてあって、おやって思いました。

溝田あ、書いてあります(笑)。デザインは目的でなく、あくまでツールなので。

細川過去の仕事を拝見していいなというのもありましたが、いちばんの決め手はそこでしたね。

溝田そこはブレずにやっている自負もありますが、どんなデザインが上がってくるかわからない段階でご判断いただくわけですから、不安もあったかと思います。最初にお手伝いさせていただいた「BABY&ME」のロゴとパッケージデザインとパンフレットの制作のお見積もりも決して安くはなかったと思いますし…。

細川圧倒的に高かったです。でも「BABY&ME=パートナーズ」「パートナーズ=BABY&ME」となっていくためにも、ここで妥協はできないと思ったんですよ。気休めで安いサプリメント飲むくらいなら飲まなくていいと思っているのと一緒で、意味のないデザインを頼むなら頼まないほうがいい、先のことを考えていこうという結論に至りました。

溝田ありがとうございます。ご提案はピンとくる感じでしたか。以前のパッケージは情報が多すぎる印象があったので、だいぶ整理してのご提案になりました。

細川はい、しっかり“削ぎ落とされて”返ってきました。しかも色もモノトーンという。そのパッケージデザインを今も使っていますが、7年たっても古くなるどころか、覚えてもらえて広がっていく。「これがブランディングデザインというものなのか」という体験をしています。

溝田ブランディングは長期的な視点が大切で、古くならないように工夫しています。以前、お客さまから「堂々とリビングに置いておけるパッケージデザイン」というコメントをいただいたと伺って、細川さんがこの一言だけでリニューアルした甲斐があったとうれしそうにおっしゃってくださったことが、とても印象に残っています。

細川その後も同様のお声をけっこういただいていて、そういう使い方をしてほしいという思いがあったので、改めてデザインの力を感じています。妊活という言葉もなかったですし、ちょっと前までみなさん隠してやっていましたから。

溝田そうだったんですね。

ブランディングは長期戦略。
見積書の数字だけがデザインフィーじゃないなと。

細川あとは「学会のブースで見たんだけれど、説明に来てほしい」と、新しいクリニックさんから連絡があったり。それで伺うと、「あー、これこれ」って、ニコニコしながら手に取ってくれるんですよ。何回もあります。そういう体験をすると、見積書に打ち込まれた数字だけがデザインフィーじゃないなと。

溝田お付き合いをしていく中で、細川さんはデザインをすごく大切に考えてくださっていると感じますが、一般論としては「この予算を投じてどれくらいの費用対効果があるのか?」というのが話題に上がります。

細川僕はもう今では安いと思っているくらいですよ。実際、溝田さんにデザインをお願いするようになって出荷数が3倍に伸びましたから。

溝田安いとまで言い切っていただけるのは大変ありがたいですね。

細川だからって上乗せは困りますけれど、なんの心配もせずに、むしろワクワクしてお願いしていることは事実です。

溝田御社は、お客さまにはわからないレベルというか、細部の細部まで考え抜いて製品開発を行っていらっしゃるので、そこに対するこだわりや品質の良さを弊社としてもしっかりデザインに反映させたいという思いがあります。

世界観を崩さずにブランドを成長させていきたい。

細川考えているパッケージのアルミ化でもぜひお力を借りたいのですが、販促物や資料など「BABY&ME」にまつわる一切を統一的なデザインにしていきたいと思っています。その際にWEBもパンフレットも、文章で説明する代わりに、よりビジュアルを生かしたデザインでの提案をしていただけたらと思っています。今やビジュアルが言葉みたいなところがありますよね。

溝田ビジュアルコミュニケーションですね。

細川はい。でも「BABY&ME」はアルミになっても築き上げた世界観は変えたくありません。それこそデザインの力が必要です。

溝田世界観、統一感というのはとても大切です。それがなくなるということは、言葉と同じで一貫性がなくなったりブレることになって信頼されにくくなるということ。今後もブレストを重ねながらいいものを作り、お客さまにも喜んでいただきたいですね。

細川よろしくお願いします。御社と一緒にやらせていただくようになって、デザインの力を信じられるようになりました。すべてを受け入れて消化して昇華する。しっかり考えてすごく新しいアイディアで返してくれるから、こうきたかという楽しみもあって。

溝田今後とも御社の発展に貢献できるように取り組んでいきますので、どうぞよろしくお願いします。

細川自分たちでは思いつかないところに、ぽーんと連れて行ってください。

溝田ぜひお連れしたいと思います。今日はありがとうございました。

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