中小企業 仕事のヒント「第4回 企業理念・浸透」
2021/03/25
前回は、「企業理念」ってありますか?というテーマでしたがいかがでしたか。
今日は、その内容をもう少し掘り下げてみます。
Webサイト等で調べてみると企業によってさまざまな表現がされていると思います。
「企業理念」の他「企業スローガン」とか「ミッション(使命)」など。
そして企業理念についてスタッフにアンケートをとってみる悲しいことに
以下のような意見が多いようです。。
- 意識していない
- 理解できない
- 面白くない
- 抽象的で応用できない
- 仕事の役に立たない
- 忘れられる……
と散々たるものです。
だからまずマネージメントをする立場の方は、
その重要性をわかりやすく説明し、理解し社内に浸透するように努力していかなければなりません。
可能であれば企業理念や社内のルールをつくる過程からスタッフに参加してもらうというのも、その後賛同してもらいやすいでしょう。
では具体的にどのように浸透させるかということですが
一般的な例を見てみると、各社さまざまな工夫をされているようです。
- 忘れないように社内に掲示する
- 朝礼、終礼での理念の唱和
- 理念の大切さと内容についての理解を中心に社内で理念勉強会の実施
- 理念と自身との言動を結びつけることを中心に半年に1回の理念に関する階層別研修の実施
- 理念と評価の連動
など…
もちろん浸透の方法に正解はなく、
業種や業態、勤務体系、社風などによりさまざまだと思うのですが
ひとつだけ言えるのはわざわざ見に行ったり思い出したりするのではなく
「いつも身近な存在であること」ということです。
弊社の例をご紹介しましょう。
弊社では、企業理念・ビジョン・クレド(仕事をする上での信条)を
まとめた名刺サイズのカード(通称 クレドカード※1)を作って、
毎週のミーティングで読み合わせをしています。
ポイントは、内容の唱和ではなく「シェア」です。
毎週、2~3名に具体的に仕事に活かした企業理念に結び付く行動や感じたことなどを発表してもらっています。
ただみんなで読み合わせるだけであれば
なかなか浸透はしづらいですが、経験を元に話すということは「自分事」として捉えてもらうことができます。
中小企業は特に中途入社の方やアルバイト・パートさんなど
さまざまなスタッフがいると思います。
職種、経験をバックグラウンドに持った方、世代も幅広く
同じ方向を向いて仕事をしていくことが難しい時もあるかもしれません。
しかし、理念や考え方を共有することで
同じ会社で働く人として気持ちをひとつにしていく
一助になると思います。
ぜひ理念の浸透について一度考えてみてくださいね。
ラテン語で「信条」「志」「約束」を意味する言葉です。
企業活動の拠り所となる信条、価値観や行動規範、経営指針を簡潔に表現した文言を指します。
【Texted by】
ATSUKO MURAKAMI( director )
日本大学通信教育学部 商学部卒業。
現在の研究テーマは「中小企業論」「ブランディング戦略論」、「組織論」中央大学ビジネススクール(CBS)履修中。
本メディアは、デザインが経営課題を解決する手段であることを経営者の方へ広く知っていただきたいという思いのもと、情報発信を行っています。
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