中小企業のデザイン経営、はじめの一歩「そもそもデザイン経営とは?」
2021/10/25
「デザイン経営」という言葉は聞いたことがあるでしょうか?
YESと答える方が増えてきたように感じます。
当社にお問い合わせくださるお客さまからも「デザイン経営」や「ブランディング」に興味がある、というお声を多く聞くようになりました。
では実際に「デザイン経営」に取り組めている企業はどのくらいあるでしょう?
特に中小企業の方々にとってはまだ、とっつきにくい、どこから始めて良いか分からないもの、という印象があるのだろうと感じます。
そもそも「興味はあるが、実際何をすることなの?」という方も多いのでは。
そんな中、「デザイン経営」を推進する特許庁から、
「中小企業のためのデザイン経営ハンドブック」が公開されました。(2021年6月30日)
多くの中小企業が、デザイン経営を自社に活かすためには、どうすればいいか。
提案するのは、自社にあった「入り口」から実践してみること。すべての会社が同じセオリーに従っても、なかなか効果は出ない。悩みを抱える企業が自分たちに合ったやり方を実践するための、9つの「入り口」を紹介する。
~本文より抜粋~
<引用>中小企業のためのデザイン経営ハンドブック
企業の課題ごとに「入り口」がまとめられており、とても分かりやすい内容です。興味のある方は是非ご覧になってみてください。
DESIGNAM MAGAZINEでも、中小企業の皆さまがデザイン経営の
はじめの一歩を踏み出すヒントにしていただけるような情報を、シリーズでご紹介していきます。
今回は導入として、「デザイン経営」の概要をお伝えします。
そもそも「デザイン経営」って何をすること?
「デザイン経営」とはその名の通り、デザインを経営に取り入れていく取り組みです。
デザインには、「人間を中心に考える」「メッセージを効果的に伝える」「広くアイディア出しをする」「観察を通して潜在的なニーズに目を向ける」などの特徴があります。
変化のスピードが早く、飽和した市場が増えつつあるいまの時代に
必要な考え方やアウトプットを、デザイン業界では以前から行っていたのです。
こういった考え方やアウトプットを、もっと企業の経営に近いところで
活用していこう、というのが、近年デザイン経営に注目が集まる理由だと考えます。
なお、特許庁では下記のように定義づけています。
「デザイン経営」とは、デザインの力をブランドの構築やイノベーションの創出に活用する経営手法です。
その本質は、人(ユーザー)を中心に考えることで、根本的な課題を発見し、これまでの発想にとらわれない、それでいて実現可能な解決策を、柔軟に反復・改善を繰り返しながら生み出すことです。
「デザイン経営」の効果
「デザイン経営」は、ブランドとイノベーションを通じて、企業の産業競争力の向上に寄与する。
「デザイン経営」をはじめるために必要なことは?
特許庁では、「デザイン経営」と呼ぶための必要条件を以下の2点であるとしています。
① 経営チームにデザイン責任者がいること
② 事業戦略構築の最上流からデザインが関与すること
デザイン責任者とは、製品・サービス・事業が顧客起点で考えられているかどうか、又はブランド形成に資するものであるかどうかを判断し、必要な業務プロセスの変更を具体的に構想するスキルを持つ者をいう。
「 デザイン経営 」宣言 経済産業省・特許庁 2018.5.23産業競争力とデザインを考える研究会
上記の2点を満たすことは、「デザインへの投資」と言えるでしょう。
そこから以下の図のように、競争力の強化に繋がるループができます。
「デザイン経営」への期待感を持っていただけたのではないでしょうか? 次回からは具体的に、企業の持つ課題ごとに「デザイン経営」への取り組みの入り口がどこにあるか、ご紹介していきます。
<引用元>特許庁はデザイン経営を推進しています
中小企業のためのデザイン経営ハンドブック
「デザイン経営」宣言
【Texted by】
ARISA KUSABA( director )
本メディアは、デザインが経営課題を解決する手段であることを経営者の方へ広く知っていただきたいという思いのもと、情報発信を行っています。
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