【STAFF VOICE】会社と共に自身もスキルアップ。マルチタスクをこなす「縁の下の力持ち」
2024/12/19

Interviewee

株式会社デザインエイエム
ディレクター
小倉 瑞歩 MIZUHO OGURA
デザイナーの経験を経て分かった自分の“天職”
WEB・ディレクター・PR、3つのチームに所属し業務を行っています。
メインとなるWEBチームでは、実務スタッフと連携を取って運用保守業務の進捗を管理したり、定例会でお客さまの状況をキャッチアップし、必要に応じて追加対応のご提案等を行ったりしています。
そのほか、WEB関連に限らず新規でお問い合わせいただいたお客さまへのヒアリングや案件の進行、メルマガやオウンドメディアでの情報発信をそれぞれ担当しています。
業務の幅がとても広いですね!
そうですね。最初はWEBチームの業務だけを担当していたのですが、徐々に任せていただける領域が広がっていった形です。
以前からそういった業務のご経験が?
いえ、ほとんどの業務はデザインエイエムに入ってから携わりました。入社以前はマタニティやベビー用品を扱う会社で、アシスタントデザイナーとして商品開発やパッケージデザインなどを担当していました。
それは初耳です!そのままデザイナーの道を選ばなかったのには何か理由があったのでしょうか?
0から1を生み出す企画やデザイナーの仕事も大変やりがいはあったのですが、それにも増して周りがうまく回るよう調整しながら進行する業務に達成感や喜びを感じることが多くて。ひょっとして自分はそちらの方が向いているのかもと感じて、今後はディレクション業務に携わる仕事がしたいと思い、転職を決めました。
なるほど。そこでキャリアチェンジして、デザインエイエムに入社されたのですね。
はい。ちょうどアシスタントディレクターを募集していた求人を目にして、迷わず応募しました。
入社されて何年になるのですか?
2018年6月なので、いま7年目ですね。
わ~、もうそんなに経ったのか…自分でもびっくりです(笑)。
会社も自分自身も、世の中の変化に合わせてアップデート

初めて進行を1人で任せていただいたお客さまは今でも印象に残っていますね。
新規案件で大きな複合施設のWEBページを担当することになったのですが、WEBに関する知識もまだまだ足りない状態だったので当初は不安だらけで。必死に勉強しながら案件を進め、どうにか大きなトラブルもなくページが完成したときは大きな達成感を感じました。
依頼がすべて完了したあとに行った慰労会で、担当の方が「デザインエイエムの皆さんにお任せしたからこそ、ここまで良いものができた。小倉さんも最後まで滞りなく進行してくれて本当にありがとう。」と声をかけてくださったのです。
自分自身が知識面でも精神面でも大きく成長できたうえ、今後の自信に繋がる大変嬉しいお言葉をいただけて、今でも自分の礎となる案件だったなと思い出します。
それは忘れられない案件ですね。こうした経験を重ねながら、徐々にお仕事の幅も広がっていったと。
そうですね。私がディレクターになった時、ちょうど会社もロゴ制作からブランディング全体へと事業内容を広げたタイミングだったのです。依頼内容も多岐に渡るようになり、それに合わせて私たちスタッフ1人1人もサポートできる業務の幅が広がっていった形ですね。
まさしくチーム一丸ですね。振り返って、特にここは乗り越えたなと感じる業務はありますか?
新規のお客さま対応ですね。ここは非常に苦戦しました…
そうなのですか!?今ではそんなことを微塵も感じさせない対応ですが。
そうであれば嬉しいです(笑)。 私はもともと話すのがあまり得意ではなくて。
担当当初は緊張もあり、とにかく決められたことをすべて話さなければという使命感が先行し、一方的でお客さまのお話に気持ちを向ける余裕がありませんでした。
その点はどう克服していったのですか?
とにかく経験を積むこと。あとは村上さんや草場さんのヒアリングに同席して、お二人の話の運び方やお客さまのお話をどう引き出しているのかを勉強しましたね。ロールプレイングをしていただいたこともありました。
会社は「何かあればサポートするから、まずはやってみよう!」という姿勢なので、壁にぶつかった時には周りの皆さんが惜しみなく自分の知識を提供してくださるので、それが本当にありがたかったですね。
新しいことにも挑戦しやすい環境ですね。
難しいことも多々ありますが、自分のスキルの幅が広がるのでワクワクの方が大きいです。
素敵な考え方!わたしは普段小倉さんを見ていて、感情に振り回されることがないといいますか、常に朗らかで落ち着いてお仕事をされているのが印象的です。
そう言っていただけると嬉しいです(笑)。その点は仕事をするうえで意識していることかもしれないですね。
感情が支配してしまうのは自分にとっても周りにとっても良い影響はないと思っているので、常にフラットで穏やかに仕事に臨めるよう心がけています。
簡単なようでとても難しいことですよね。
代理店を通さないからこそ伝わる、お客さまのリアルな反応

「お客さまの反応をダイレクトに感じられること」ですね。以前の職場では社内の人とのやり取りがほとんどで、お客さまの反応を直接感じられる機会があまりありませんでした。その経験もあってか、デザインエイエムに入社して自分で直接お客さまへプレゼンテーションを行い、それに対する反応がダイレクトに返ってくることが非常に面白いなと思いますし、やりがいを感じます。もちろん難しい局面も多いですが。
反応が良い時ばかりではないですものね。
そうですね。ただその場合は、即座にお客さまから気になったポイントや問題点を伺うことができるので、その点も大変ありがたいなと思います。デザイナーさんに的確に修正点を伝えられるよう、あらゆる角度からお話を伺い、お客さまが持っているイメージを明確化させ、改善に向けて動きます。
すぐにアクションできるのも、お客さまと密にコミュニケーションが取れているからこそのメリットですよね。
そうですね。お客さまへのプレゼンテーションは本当に日々勉強だと感じます。ご希望や意向を汲み取りつつ、デザインをご提案する立場としてのアドバイスもしっかり伝えたうえで、最終的に話の落としどころをどうもっていくのか。その点は本当に難しいですし、反省改善の毎日です。
日々トライ&エラーですね。
会社全体についても少しお伺いしたいのですが、小倉さんから見てデザインエイエムはどんな会社だと感じますか?
先ほども少しお話しましたが、担当する業務の幅が広く、同じことが一つとしてないので、日々新しいことを吸収しながら成長できる環境があります。あと、草場さんがインタビューでも仰っていましたが…とにかく人が良い!これは自信をもって言えます。
(深く頷く)
あとスタッフが全員前向きです。起きたことを責めたり咎めたりするのではなく、今の状況を一旦冷静に受け入れ、どうすればこの状況を好転させられるかを全員が考えられる会社だと思います。
スタッフ全員がそのマインドを持っているのは素晴らしいですね。
本当に。環境にも人にも恵まれているなと日々感じます。
習得したノウハウは今後お客さまへ。次なる目標とは…

実はいま「編み物」に凝ってまして…
編み物!なんともほっこりする趣味ですね。
休日はできるだけデジタル機器と離れる生活を意識していて。あの没頭できる感じが好きで、家にいるときは黙々と創作活動をしていますね。この前は小さな鞄を編みました。
す、すごい…!ぜひ実物を見てみたいです。どちらかと言うとインドア派なのですか?
いえ、外に出ることも好きですね。好きなアーティストのライブに行ったり、自然の多い公園に出かけたり、海を見に行ったり…。旅行も好きで、ちょうど今日長野への旅行の予約を取ったところです(笑)。
お休みも充実されていますね!
仕事のモチベーションの一つですね。会社全体で休日はしっかり休む、楽しむという環境が浸透しているのもありがたいです。
最後にお仕事の質問に戻ります(笑)。
ずばり、自分のなかで今後ここを強化していきたい!という分野はありますか?
現在学びの真っ最中なのですが…コンテンツマーケティングの分野ですね。
いまご担当いただいているPRの部分ですね。
はい。特にオウンドメディアの活用についてはまだまだ大きな伸びしろがあると思っています。デザインエイエムの存在をもっともっと広く知っていただくためにも、楽しんでいただけるコンテンツを作っていきたいですし、お客さまと会社をつなぐ有益な情報発信の場として活用していきたいですね。
そして最終的には、そのノウハウをお客さまへも提供できるようになりたいと思っています。
すべての学びが最終的にお客さまに繋がる。良い循環です。
まだまだこれからですが…今後も実務に携わりながら自分自身もバージョンアップしていきたいと思います!
普段穏やかな小倉さんですが、今日は胸の内にある“熱い思い”を聞けた気がします。本当にありがとうございました!
小倉の詳しいプロフィールはこちらからご覧いただけます。
編集後記

終始穏やかな表情と語り口、言葉の一つ一つからも人柄が伝わるインタビューでした。
仕事に対しては「常に変化に対応できる人でいたい」と語る小倉さん。
その柔らかな印象とは裏腹に、新しいことにも臆することなく挑戦し、自分の可能性を広げるストイックな姿勢がたいへん印象的でした。
【Texted by】MEI SAKATA(PR)
前回のSTAFF VOICEはこちら
【デザインエイエム出張授業】横浜市内の小学校での取り組みレポート
2024/11/29

2024年9月、横浜市内の小学校で、自分のロゴをデザインするワークショップ「はじめてのロゴデザイン」を開催しました。
「はじめてのロゴデザイン」は、私たちが小学生を対象に行っている出張授業です。
普段何気なく目にするロゴやシンボルマーク。
その色や形には、一つひとつ意味が込められていて、デザインとは人の想いや魅力を一瞬で伝えるもの。
そんなことを体験を通じて、子どもたちに少しでも知ってもらえたらという思いで、私たちはこの授業を続けています。
「どうしてこの色の組み合わせなのだろう?」
「この形は何を表しているのだろう?」
そんな小さな発見や気づきが、彼らの中に少しずつ積み重なっていけば、いつかデザインに興味を持ち、その道に進みたいと思ってくれる子が現れるかもしれない。
そんな未来を想像しながら、今回で4回目の開催となる出張授業へと向かいました。
横浜市内の小学校へ
集合場所は小学校のある最寄り駅。
そこから、初めての参加となる新メンバーも加えた4人で小学校へ向かいました。
道中は、これまでの授業での出来事や、今回教える4年生の子どもたちのことなど、話に花が咲きました。
楽しみと、少しの不安が入り混じり、学校に到着したのは予定より10分も早い時間。
少し緊張した面持ちで校門前に立ちながら、これから始まる授業への期待を膨らませていました。
授業準備
授業が始まるのは3、4時間目。
開始の約1時間前に使用する教室に入り、スライドの確認や資料配布、最終の打ち合わせなどの準備を行います。
そんな中、20分休みのチャイムが鳴り、外を見ると、子どもたちが元気にグラウンドで遊ぶ姿が目に入ってきました。
大人から見ると「あと20分しかない」ですが、子どもたちは「まだ20分もある!」と感じているんだろうなと、久しぶりにその時間の感覚に懐かしさを覚えました。
遊び疲れて教室に戻ってくるのかな、と思っていると、なんと授業の10分前には子どもたちが元気いっぱいに教室へやってきました。
「こんにちは!」などと大きな声であいさつする姿に、私たちも自然と笑顔になり、授業がますます楽しみになりました。
デザインの授業

今回の授業は、通常の教室2つ分ほどの広さがある多目的教室で、31名の子どもたちに行いました。
参加した子どもたちは、総合の時間に「ロゴを作る授業」を既に経験しており、夏休みには自分でロゴについて調べたりしてきたため、基本的なロゴの知識を持っているとのこと。
そこで今回は、さらに一歩踏み込んだ内容を盛り込み、弊社のロゴ事例を通じて「ロゴに込められた想い」についてお話しました。
「このロゴは、お客様のこんなご要望を叶えるために、こんな想いを込めて作りました」と紹介しながら、ロゴを通して想いを表現する大切さを伝えました。
子どもたちはもちろん、先生方も熱心に耳を傾けてくださりました。
自分たちが日々携わっているデザインの仕事を、こうして興味を持って聞いてもらえることに、私たちも手応えを感じ、やってよかったなと思える瞬間でした。
ワークショップ

座学が終わり、いよいよロゴをデザインするワークショップがスタート。
今回も、子どもたちには宿題として、お父さんやお母さんから名前に込められた想いを聞いてきてもらうようお願いしました。
その想いを用いて自分のロゴを作り、最終的には缶バッチに仕上げます。
これまでの経験から、高学年になるほどデザインに悩んで手が止まりがちになるため、今回もみんなで積極的に声をかけるよう心がけました。
しかし、最初は「どうやって自分を表現したロゴを作ればいいのだろう?」と悩む子が多く、手を止めている様子が見られました。
そんな中、ある一人の先生が、頭文字「T」と「K」を使ってロゴを完成させ、自身で缶バッチにして披露してくれました。
たちまち子どもたちが集まり、先生のロゴを興味津々に眺める姿に、教室全体が活気づきました。
先生のロゴが良い刺激になったようで、次第に子どもたちも手を動かし始め、あちらこちらでロゴが形作られていきました。



デザインの過程は子どもたちそれぞれ異なり、見ていてとても面白かったです。
ひとつのロゴをじっくり丁寧に作り込む子もいれば、数多くのロゴを描きながら「これだ!」と思えるものを探し出す子もいました。
実は弊社のロゴ制作も、数百案を検討し、そこから最も優れたものを選ぶというやり方です。
その意味で、子どもたちにも「たくさんのアイデアを出して最適なものを選ぶ」という私たちの流儀に自然と触れてくれたのかなと感じました。
エイエムイズムが少しでも伝わったならうれしい限りです。


そして、最初の心配とは裏腹に、時間内にほぼ全員が個性あふれる素晴らしいロゴを完成させました。
その後、各自のロゴを発表してもらいました。
悩んだ分、みんなそれぞれロゴに込めた想いを熱心に語り、自信を持って発表する姿が印象的でした。

授業の終わりには、「楽しかった!」「また来てね!」などの言葉をいただき、この授業を通じて、子どもたちがデザインの楽しさや、ロゴに想いを込めることの大切さを学んでくれたことを嬉しく思います。
今後の総合の授業でも、ロゴデザインが行われるとのことでしたので、彼らの成長を見守りたいと感じたワークショップでした。
参加したスタッフの感想
今回、はじめて出張授業に参加したデザイナーの安武と、WEB担当の藤澤から一言ずつ感想をご紹介します。
安武 千尋 ( designer )

私自身、小学5年生と2年生の子どもがいるので、生徒たちをお友達のように感じながら楽しい時間となりました。
ロゴを作るという授業ですが、人の想いや願いと自分とのつながりを考えるというテーマ。
想いという形のないものを描くことに悩み、分からないと言いながらも手を動かす中で発見があったり、目の前で成長していく様子はとてもワクワクさせられました。
藤澤 彩乃 ( web )

はじめて参加させていただきましたが、元気いっぱいの子どもたちが、自由な発想でそれぞれのロゴを悩みながらも完成させていく姿に、私自身たくさんの学びを得ることができました。
普段PCに向かっている時間が長い日々ですが、とても新鮮で充実した時間となりました!
【Texted by】
山田 啓太 ( designer )
「導入企業に聞く!中小企業ブランディングのリアル」 開催事後レポート
2024/10/23

2024年9月4日、外苑前アイランドスタジオにてコロナ後初となるオフラインイベント「中小企業ブランディングのリアル」を開催しました。
「ブランディングってどんなことをするの?」
「実際に導入している企業の話を聞いてみたい。」
日ごろお客さまより多くいただくこのような声にお応えするべく、今回のイベント開催が決定。デザインエイエムの顧客さまやそのご紹介で集まった20社30名ほどの皆さまにご参加いただきました。
ゲストスピーカーとしてお招きしたのは株式会社赤堀パッキング 代表取締役社長の赤堀 仁さま。東京に本社を構え、工業用ゴムの加工・製品製造販売などを行う同社。デザインエイエムが1年ほど前からロゴをはじめとする会社全体のブランディングを担当させていただいています。
トークセッションでは現在進行形で進むブランディングの様子を存分に語っていただきました。
ブランディングは一本の木 デザインは「根っこ」を表面化させる役目
まずはディレクターの草場から「デザインエイエムが考えるブランディング」についてご説明させていただきました。
私たちはブランディングを一本の木であると考えます。
まずは会社の理念や価値観、見据えるビジョンといった表面化していない「根っこ」の部分を深堀りすることから始め、それに基づいた戦略を立てることで太い「幹」を伸ばし、最終的な「枝葉」としてデザインをご提供する。
ブランディングというと、どうしても表面化されているデザインに目がいきがちですが、デザインはあくまで中身があってこそ。
「表面を飾るもの」「見た目をかっこよく、おしゃれにするもの」ではありません。
根っこにある会社の理念や価値観、ビジョンを含めたその企業“らしさ”を理解し、それに基づいて戦略を立て、最終的にデザインに落とし込む。
つまりデザインは、表面化していない企業のアイデンティティを見える化するための一つの手段なのです。
こうして「根っこ」「幹」「枝葉」をしっかりと構築したうえで、どこをとっても統一されたイメージのコミュニケーションが取れている。それこそが理想のブランディングであると私たちは考えています。

僕は人に信用が無かったら商売はしないです
草場のプレゼンテーションの後、いよいよ赤堀氏と溝田のトークセッションがスタートしました。

2人の出会いは、赤堀氏が登壇したセミナーに溝田が参加したことがきっかけ。中には涙ぐむ方もいたほど熱意ある赤堀氏の講演を聞いた溝田は、赤堀氏の人間性に強く惹かれたと同時に会社として非常に高いポテンシャルを感じたと言います。
デザインを取り入れれば、この会社はもっともっと成長できるー。
そう確信し名刺交換のあと、普段は自ら声をかけることが滅多に無いという溝田が赤堀氏に声をかけ、何度か食事の機会を設けました。
あらゆる話を交わす中で意気投合した二人。
赤堀氏はこれまで経営に携わって16年間コンサルティングなどを入れた経験がなく、当初ブランディング導入には慎重な姿勢だったそう。
ですが、ちょうど新規問い合わせ件数が伸び悩んでおりホームページの改修を検討していたタイミングであったこと、何よりコミュニケーションを深めていく中で溝田の揺るぎない熱意に心を動かされ、少しずつ気持ちに変化がー。
「企業も個人も信用が大切。人に信用が無かったら僕は絶対に商売はしないですね。」こう語る赤堀氏。
溝田の実直な人柄や熱意、何よりもクライアントの利益を最優先に考える姿勢に心を動かされ、2023年7月よりホームページの改修をはじめとする企業全体のブランディングをデザインエイエムへご依頼いただきました。

ブランディングの核心=企業の”らしさ”を引き出すこと
ブランディングの第一歩として行ったのは、会社の中身を深く掘り下げるワークショップ。
草場のプレゼンテーションで紹介した「根っこ」の部分を全員が理解する作業です。
赤堀パッキングさまのスタッフとデザインエイエムのデザイナーが一同に介し、あらゆる角度からの質問と回答を机の上に並べ、議論を交わしながら会社の価値観や目指す方向、独自の強みや個性を探り出します。
質問の中には「もし会社を動物に例えるなら?」「楽器で表すなら何?どんな音を奏でる?」といったユニークなものも含まれていたとか。
「この工程が自社を改めて客観的に見る良い機会になりましたね。新たな発見もあって非常に面白い作業でした。」と赤堀氏は振り返ります。
このようなプロセスを積み重ね、段々と会社の「らしさ」や「個性」を全員で明確にしていきました。

次に取り掛かったのは「ロゴデザイン」の刷新。
デザイナーが考案した実に400にものぼるデザインスケッチ案の中から、まずはデザインエイエム社内で何度もディスカッションを重ね、赤堀パッキングさまらしさを表現したロゴデザインを厳選していきます。
最終的に出揃った6つのデザインを溝田自らが赤堀氏にプレゼンテーション。
その中から決定したのは、創業当初のロゴにも用いられていた菱形をモチーフにした力強いロゴ。
会社の歴史や伝統を重んじながら、赤堀氏やスタッフの熱い思いや挑戦を恐れない姿勢を表現したデザインです。
赤堀パッキングさまは赤堀氏のお父様の代から50年以上続く歴史のある会社。ゆえにブランディング導入当初は先代の思いがこもったロゴデザインを変えることに戸惑いの気持ちもあったそう。ですが、「気持ちも新たになり、今は変えて本当に良かったと思います。すでに新しいロゴの方が愛着がありますね。」と赤堀氏は語りました。

続いて取り掛かったのはタグラインの制作。タグラインとはその会社を端的に分かりやすく表現する言葉、いわばその会社のキャッチコピーのようなものです。
タグライン制作においても、最初に行ったワークショップで導き出した会社のアイデンティティを落とし込んでいきます。
「タグラインは一生付き合っていく言葉。だからこそ何度も何度も議論しましたね。」
そう語る赤堀氏が数多くの候補から選んだのは「GO! MOVE!ゴム加工で、世界を熱くする。」。
アグレッシブな企業姿勢を表現するとともに、自社が扱う「ゴム」の響きが入り遊び心も兼ね備えた、なんとも赤堀パッキングさまらしい大変印象的でユニークな言葉が採用されました。

こうして一緒にたくさんの議論を重ねながらロゴデザイン、タグライン、自社ホームページと少しずつ形にし、共に木を大きく育てている最中の赤堀氏と溝田。
課題である新規問い合わせの件数の改善にも大きな期待を寄せていると言います。
「ホームページは24時間働いてくれる営業マンのようなものです。内容の充実度で会社の良し悪しが判断されてしまう時代。まだまだ公開されたばかりですが、これからアクセス状況を見ながら分析と改善を重ねて、ビジネスに繋げられるより強いホームページを作って行きたいですね。」と意気込む赤堀氏。
ブランディング導入についても
「スタッフと相談しながら一から作り上げる作業も多かったので、よりコミュニケーションが深まりましたね。スタッフにとっても、自分が関わったものが形になることで自信やモチベーションに繋がっていて、組織の活性化という意味でも大きな意味があったと思います。」と導入後の変化を振り返りました。
溝田も「やっとスタートラインに立てた感覚。これから定点観察をしながらブラッシュアップしつつ、コミュニケーションツールをもっともっと増やしていきたいですね。今は一緒にtoC向けの商品開発の話も進めているので、ぜひ楽しみにしていてほしいですね。」と今後の展望を語りました。
こうして約1時間のトークセッションはあっという間に終了。
参加者の皆さまは、導入企業である赤堀氏の正直でリアルな声に熱心に耳を傾け、2人の言葉をメモに書き留めている方の姿も多く見受けられました。
二部の懇親会は活発な意見交換の場に
イベントの第二部は登壇者、参加者全員を交えての懇親会を実施。
初めて顔を合わせる方同士が多いなか、情報交換やお互いの課題や悩みを共有し合う姿が各所で見られ、盛会のうちにイベントは無事終了しました。
開催後のアンケートでは
「実際に取り組まれた際の熱意を共有いただけて大変有意義な時間だった。」
「導入に至るまでのきっかけやその後の期待できる効果等も聞くことができて良かった。リアルが共感につながり参考になった。」
「普段の生活・仕事の中ではおよそかかわることができない異業種・分野における情熱を持った素敵な方々と出会うことができた。」
といった嬉しいお声を多数頂戴しました。
今回のイベントを通して学びや気付きのきっかけをご提供できたことはもちろん、参加者同士の出会いや縁を繋げることができ大変有意義なイベントとなりました。

デザインエイエムでは、今後もこのようなお客様からの生の声をお届けするオフラインイベントを随時開催予定です。
ホームページにて最新情報を更新しておりますので、ぜひご確認いただけましたら幸いです!

尾崎建設さま 100周年を祝う「感謝の夕べ」 準備から当日まで
2024/09/19

尾崎建設株式会社さまは、1924(大正13)年創業の高知の会社です。土木工事を中心に、地域の社会インフラ整備を担っていらっしゃいます。
弊社とのご縁は、2017年に「ロゴを新しくしたい」とご相談を受けたことでした。
その後、2020年のはじめには、2024年に迎える100周年までに「尾崎建設のイメージを統一してクリアにしたい」とご相談いただきました。
それ以来、継続してブランディングのお手伝いをしております。
それから約4年。
ついに迎えた100周年を祝う「感謝の夕べ」は、尾崎建設を支えてきた方々への感謝を伝える場として開催されました。
尾崎建設さまの感謝の気持ちが詰まった素敵な会を、準備期間も含めて振り返り、レポートします。
100周年事業は「感謝を伝える」ために行いたい
2022年の後半頃から、尾崎建設さまと弊社との定例会で、100周年に向けての検討を始めました。
当初から尾﨑社長が仰っていたのは、「派手な何かをやりたいとは思わない。100周年は、支えてくださった方々がいてのことなので、皆さんに感謝を伝える、品のある場をもちたい。」ということでした。
そのため「感謝の夕べ」という会の開催は、早々に決定しました。
他にも印象的だったのは「100周年は、あくまで通過点。」というお考えです。
そのため、100周年であることをアピールするのではなく、お世話になった方に感謝を伝えるための「周年事業」と、方向性が固まりました。
では「感謝を伝える」ために必要なことは何か。
記念誌を制作するか?
記念品は必要か?
…たくさんのアイディアが浮かんでは消えながら、検討を進めていきました。
尾崎建設らしい、感謝の伝え方
様々なアイディアの中から、「感謝の夕べ」で乾杯する盃をオリジナル制作する案に、方向が絞られていきました。
宴会の席を楽しむ高知の文化を踏まえた記念品であり、原料に高知の土や木を使用できるかもしれない。尾崎建設らしい感謝の伝え方が出来るのではと考えました。
複数の方に問い合わせ、相談した上で、高知県の陶芸作家 久川創さんへご依頼。
2023年の4月に初めて問い合わせして以降、打ち合わせや試作を重ね、2024年4月には、高知の土を30%、釉薬は高知の木を20%使用した盃が出来上がりました。

盃を入れる箱にもこだわりたいと、高知県の有限会社チカモリさんに角留箱の制作を依頼。
角留めは、留める作業に技術を要し、全国でも生産できる設備の少ない紙箱で、シンプルで飾らない魅力があります。蓋には、尾﨑社長直筆の「感謝」の2文字を、銀の箔押しで入れました。
クッション材は、こちらも高知県の有限会社戸田商事さんに依頼し、もくめんを使用。
戸田商事さんは高知県産の木材を使用する、日本で唯一のもくめん専業業者です。

「高知」「土木」に軸を置き、「感謝」を伝えることに拘った記念品が完成しました。
100周年の節目に、尾崎建設のこれまでとこれからを伝えるには
これまでの100年を伝え、これからの100年に向けた決意宣言となる、キャッチコピーも制作しました。
100周年はあくまで通過点であり、これからも変わらず実直に進み続ける、尾崎建設の姿勢を端的に伝えるものです。

キャッチコピーに沿った動画も制作。
これまでを振り返る映像と、これからを想像させる新社屋での様子を組み合わせています。
ナレーションは、尾崎建設の社員さんにご担当いただきました。
迎えた「感謝の夕べ」当日
「感謝の夕べ」は、冒頭に動画を流してスタート。
90秒に満たない動画ですが、ご参加の方々はじっくりと見入られ、特にお付き合いの長い方々は、懐かしく振り返る様子もありました。



記念品の説明の際には、細やかな心配りやこだわりに、出席の方々からも感嘆の声があがっていました。

バイオリニストによる生演奏も行われ、品ある中に賑やかさもある、楽しい雰囲気で会は進行していきます。
ちなみに曲目は、参加者の方のお顔を思い浮かべながら、尾﨑社長とデザインエイエムで、定例会の中で検討したものでした。

デザインエイエムからは、代表の溝田がご挨拶させていただきました。

「感謝の夕べ」はこうして、皆さん笑顔の中で終宴となりました。
「感謝の夕べ」を終えて
1年以上かけて準備を進めてきた甲斐あり、尾﨑社長の当初からの想いの通り、「尾崎建設を支えてきた方々への感謝を伝える場」になったのではと感じます!
とても素敵な会でした。
ただ、「100周年は、あくまで通過点。」
皆さん、これからも進化を続ける尾崎建設さまに、注目いただけると幸いです。
私たちデザインエイエムも、次の100年に向けて進み続ける尾崎建設さまを、より一層サポートできるよう精進していきたいと思います!
【Texted by】
ARISA KUSABA(director)
【STAFF VOICE】ディレクター業務との両立で取得した「中小企業診断士」。目指す姿はお客さまの10年後を見据え、長く寄り添えるパートナー。
2024/09/13

Interviewee

株式会社デザインエイエム
ディレクター
草場 有紗 ARISA KUSABA
10社以上の案件を同時に進行、デザイン提案までこなすディレクター
お問い合わせいただいたお客さまの対応や案件の進行管理が業務の中心です。案件ごとに、社内のデザイナーやWEB担当スタッフ、時にはお客さまと一緒にチームを組んで、その中でスケジュールの管理や進捗確認などを行っています。また機会は多くないですが、お客さまにロゴデザインを提案させていただくこともあります。
ディレクター業務の傍ら、デザイン提案まで!幅広いですね。
デザインにもとても興味があるので、会社にお願いしてディレクター業務に余裕があるときはデザイン提案にも入らせていただいています。
ディレクターとしては社内・社外問わずあらゆる方とのやり取りがありそうですね。
そうですね。私が窓口になってお客さまの状況をヒアリングして社内に落とし込んだり、こちらの進捗をお伝えし次の業務について確認したり…お客さまと社内を繋ぐ役割とでも言うのでしょうか。どちらも不安なく仕事が円滑に進むよう心がけています。
現在はどのくらいの案件を担当されているのでしょうか?
15社ほど…ですね。
15社の案件を同時に…!それぞれの状況を把握するのはとても大変だと思いますが、業務を進めるうえで何か工夫されていることや愛用ツールはありますか?
案件ごとにスプレッドシートを作成し、スケジュール管理や現状をチームメンバーがいつでも確認できるようにしています。あとは「Todoist」というツールを使ってタスク管理を行い、漏れが無いようにしていますね。特に動きの多い案件では、自分のタスクだけでなく他のチームメンバーのタスクも一緒に管理して、滞っている箇所が無いかを確認し、プロジェクトがスムーズに進むよう意識しています。常に手元で状況を確認し情報が更新できるようipadはいつも持ち歩いていますね。
確かに!草場さんのそばにはいつもiPadがあります。
私の仕事の相棒です(笑)

デザインとは無縁の職種から専門学校を経てデザインエイエムへ

2017年1月に入社したので、もうすぐ8年になりますね。
最初からディレクター業務を?
いえ、入社当初は週3のアルバイトで、WEBの保守を担当していました。
スタートはWEB担当だったのですね!
そうなのです。もともと私はIT業界で営業をしていたのですが、一旦仕事を辞めてデザインの専門学校に通いWEBやグラフィックデザインなどについて勉強しました。その頃にちょうどデザインエイエムの求人に出会って、初めは学業と両立しながらアルバイトで働いていました。
一度仕事を辞められて学校に!思い切った決断ですね。何かきっかけがあったのでしょうか?
前職で私が担当していたお客さまからのアドバイスがきっかけです。そのクライアントさまはスポーツ関連の会社だったのですが、勤めている方がスポーツに造詣が深い方やスポーツが本当に好きな方たちばかりで。一緒にお仕事をしていた方に「関わり方はたくさんあるんだから、草場さんもせっかくなら”好きなこと“を仕事にしたほうが良いんじゃない?」というアドバイスをいただいて。その言葉がとても心に刺さって、すぐに会社を退職して昔から興味のあったデザインの専門学校に入学することを決めました。
クライアントさまの一言で人生がガラッと変わったのですね。
そうですね。実はそのクライアントさまとは思いがけない出来事があって…。なんと偶然デザインエイエムを検索から見つけてくださり、お仕事の依頼をくださったのです!
なんという偶然…!不思議な縁ですね。
私も本当にびっくりで。もちろん私がお問い合わせの対応をさせていただきました(笑)
お仕事を一緒にされていた方とは会えましたか?
依頼をくださったのは別の部署だったので当時の方とはお会いできなかったのですが、お話の共通項が多くとてもスムーズに仕事を進めることができました。納品したデザインにも大変満足してくださって、自分の人生を変えるきっかけとなった会社さまに自分の好きな「デザイン」という形でお役に立てたことがとても嬉しかったですね。印象深い出来事の一つです。
素敵なエピソードです。
経営の知識を深めるため、3年かけて「中小企業診断士」の資格を取得

4年前に東京都主催の「デザイン経営スクール」というプログラムに参加したのがきっかけですね。
ワークショップ形式のプログラムだったのですが、そこで中小企業の社長の方とペアを組みました。全10回の授業で経営に関する内容も多く、その社長さんから普段はなかなか聞けない売り上げの仕組みを教えていただいたり粗利益率のグラフを見せていただいたり…本当に貴重なお話をたくさん聞かせていただきました。ただその時の私は経営に関しての知識が乏しく、有益な情報をたくさんいただいているのに、それをどう活かすべきかが全然イメージできなかったのですよね。
その経験から資格取得を?
はい。デザインエイエムのお客さまは中小企業の経営者の方が多いので、その時聞いたお話をしっかり理解できればもっと自分の仕事に幅を持たせることができると確信し、資格取得を決意しました。
貴重な機会でしたね。今年見事に合格されましたが、取得までにはどのくらいの期間を要したのでしょうか?
約2年半ですね。年に一度、一次試験と二次試験があるのですが、一次試験は3回受験し、二次試験を1回受験して合格しました。
長い道のりでしたね…。
そうですね、あと1年かかっていたら挫折していたかも…と今でも思います。一次試験は全部で7科目あるのですが、全体が不合格でも60%以上取れている科目については合格となる「科目合格」という制度がありました。なので3年かけて一つずつ合格の科目を増やしていった形ですね。
お仕事をしながらの勉強、本当に大変だったと思います。
本当に会社の理解があってここまで来られました。
スタッフの皆さんは草場さんの状況を常に知ってくださっていたのですか?
はい。特に試験の間際はスケジュールを調整していただいたり、追い込みのために長期のお休みをいただいたりと社内の皆さんの協力のおかげで何とか無事取得できました。
スーツケースに資料やテキストをパンパンにつめて、ご実家に帰省し勉強されている時期もありましたよね。私も覚えています。
懐かしーい!そんな時期もありました…(笑)
そのような時期を経て、晴れて今年から中小企業診断士の肩書きが加わるのですね。今後のキャリアにはどう生かしていきたいとお考えですか?
中小企業診断士は現状を分析して成長戦略のアドバイスを行うことが主な業務です。デザインをご提供する際にその目線が加わると、こちらの提案にもより深みが増しますしお客さまとより長期的な関係が築けると思うのです。
ただ目先の課題を解決するのではなく、5年後10年後を見据えて総合的な視点からお客さまの成長をサポートしていきたいですね。そのためにもこれから中小企業診断士としての知見や経験をどんどん増やしていきたいです。
デザイン×中小企業診断士。新たな視点で、より説得力のあるご提案ができそうですね!
「挑戦」を後押しする風土。スタッフ間の絶妙な距離感も心地良い
自分のやりたいことや興味を持ったことに対して積極的に背中を押してくれる会社ですね。手を上げれば挑戦させてもらえる風土があります。
今までのお話からもその風土を感じます。
子どもたちを対象に行っているデザインの出張授業などの取り組みも素敵だなと思います。デザインの楽しさやデザインの力を伝えたいという会社の心意気が素晴らしいと思います。
草場さんは子どもたちの前で授業をされることが多いですよね!私も一度参加させていただきましたが、活き活きとした子どもたちの姿にたいへんパワーをもらいました。
とても良い機会ですよね。楽しんでデザインをしてくれる姿を見ると、私も嬉しくなります。
働くスタッフの雰囲気はいかがですか?
とにかくみんな人が良い! 穏やかな方ばかりで、仕事もやりやすいです。
本当にその通りですね。
一人ひとりの個性がしっかり立ちつつ、チームで仕事を進めるときは誰も違う方向を向くことなく一丸となって動けるのでとてもバランスが良いと思います。小さな組織なので大体お互いの状況は把握できていて、対応が難しそうな時は「これは私がやっておくね。」と自然に声を掛け合えるチームです。スタッフ間の距離感も近すぎず遠すぎず…ちょうど良いですね。
確かに、心地良い距離感ですよね。お休みなども取りやすい雰囲気ですか?
そうですね。私含めスタッフ全員、仕事とプライベートにはしっかりメリハリをつけています。ちなみに今週金曜日も有休を取って北海道旅行に行ってきます。
うらやましーい!草場さん、よく旅行に行ってらっしゃいますよね。
旅行は趣味の一つですね。あと最近は「週末農業」にも参加しています。
週末農業!?
仕事で知り合った方が東京と小淵沢で二拠点生活をしながら農業をやられていて、そのお手伝いを月1くらいでやっています。この間はシシトウ、ジャガイモ、トマト、パプリカを植えました。これから収穫の時期が楽しみです。
素晴らしい機会ですね。旅行に農業に…休日もアクティブに過ごされていることが多いのですね!
そうですね。アクティブに過ごした後のビールは格別です(笑)
いいですね~。では次回のインタビューはぜひお酒を飲みながら…
ぜひお願いします(笑)

草場の詳しいプロフィールはこちらからご覧いただけます。
編集後記

ディレクションやデザイン、PRなどあらゆる業務に携わり、とてもお忙しいにも関わらず、いつも落ち着きがあって穏やかな草場さん。(見習いたい…。)
終始ニコニコと質問に答えてくださり、和やかな雰囲気のなか貴重なお話をたくさん聞くことができました。
「中小企業診断士」という新たな視点が加わり、よりパワーアップする草場さんの今後の活躍を思い、こちらまでワクワクが止まらないインタビューでした!
【Texted by】MEI SAKATA(PR)
前回のSTAFF VOICEはこちら
デザインエイエム出張授業「湘南ホクレア学園」開催後レポート
2024/08/02

2024年7月、湘南ホクレア学園にて、自分のロゴをデザインするワークショップ「はじめてのロゴデザイン」を開催しました。
湘南ホクレア学園は、英語を校内の公用語とするインターナショナル・スクールと公教育とは異なる独自教育を実践するオルタナティブ・スクールのどちらの特徴も併せ持った「インタナティブ・スクール」として2022年4月に開校。
ドイツで発祥し、オランダで発展した「イエナプラン教育」をベースに、日本の学習指導要領を取り入れた独自のカリキュラムを考案し、「どんな世界でもサバイブできる子を育てる!」をコンセプトに、探求学習や日本語と英語のバイリンガル教育を取り入れ「コミュニケーションスキル」「起業スキル」「アウトドアスキル」を身につける日本で唯一のスクールです。
そんなホクレア学園で学ぶ子どもたちはどんな子たちなのだろうと想像を膨らませワクワクしながら、スタッフ5人で湘南にある校舎へ向かいました。
湘南ホクレア学園へ

事務所から車で1時間ほどのドライブを経て、江ノ島電鉄 江ノ島駅の近くにあるホクレア学園に到着。
ホクレア学園は、築85年の古民家を校舎として使用し、6歳から14歳までのホクレアクルー(生徒)が在籍しています。
大きく「HOKULEA」と描かれた味わい深い手作りの看板が私たちを出迎えてくれました。
靴を脱いで校舎に上がると、まるで実家に帰ったような温かい雰囲気に驚きました。
ちょうど給食の時間で、校舎内はクルーの楽しげな声で賑やかでした。
授業の前にクルーたちと打ち解けようと、私たちもその輪に加わり、彼らとの会話を楽しみました。
ホクレアクルーは、自分のYouTubeアカウントを持っている子が多く、アップした動画を見せてくれました。
チャンネル登録者数の話や、次にアップしたい動画の話など、まるで大人のように話すクルーたちに圧倒されつつも、自分のやりたいことに積極的に取り組む姿には感動しました。
湘南特有の空気感やホクレア学園の実家のような雰囲気に浸り、すっかり夏休み気分になっていましたが、授業の準備が整い、いよいよ授業のスタートです。
活気に満ちたデザイン授業

プロジェクターの前に並べた横長の木の椅子に、クルーたちがわくわくしながら着席し、いよいよデザインの授業がスタートしました。
今回の授業は、最初にスライドを使ってロゴの役割や意味を学び、その後、自分の名前の由来や好きなものをベースにオリジナルのロゴをデザインし、それを缶バッヂに仕上げるという内容です。
まずは弊社スタッフの自己紹介から。
ホクレア学園では、クルーもキャプテン(スタッフ)もあだ名で呼び合う文化があります。
そこで、私たちも全員あだ名を決めて自己紹介をしました。
弊社代表の溝田は「みぞっち」というあだ名に。
あだ名で呼んでもらうことで、クルーとの距離がぐっと縮まりました。
スライドを使った授業の前半では、ディレクターの草場がマクドナルドやAmazonなど、誰でも一度は目にしたことのある商品や企業のロゴを例に、そのデザインの成り立ちや意味、ロゴの役割についての授業を行いました。
クルーたちからも「あ!このロゴ知っている!」「Amazonのロゴってそういう意味だったんだ!」
など、とても良いリアクションをもらえました。

続いて、ホクレア学園では「起業をする」がミッションの「アントレプレナースキルズクラブ」というクラブ活動があるので、代表の溝田がクルーたちへ向けて会社を立ち上げた時の思いや、自社のロゴに込めた思いについて語りました。

熱心に溝田の話に耳を傾けながら、続々と質問を投げかけるクルーたち。
中でも印象的だったのは、「デザインエイエムのロゴについている™はどういう意味ですか?」という質問でした。
クルー同士で「これは商標のマークだよ」と教え合いながら、「なんでⓇではなく™なんですか?」という疑問が次々と飛び交いました。
1つの疑問に関して、みんなでどんどん深掘りしていくクルーたちの姿勢には、自分の知りたいことを大切にする気持ちが溢れていました。
私たちもその姿勢を見習わなければいけませんね。
個性あふれるロゴデザイン

クルーたちの質問が一段落したところで、いよいよワークショップが始まりました。
今回のテーマは、自分だけのオリジナルロゴをデザインすること。
クルーたちは、自分の名前の由来や込められた願いが書かれた紙を手に、異学年で4~5人のグループを作り机へと向かいました。
すぐにロゴを書き始める子もいれば、iPadを使ってモチーフのカタチを探る子など、様々なアプローチで始める姿がありました。



私たちは、質問がある子や手が止まっている子に声をかけ、ロゴデザインのアドバイスをしながらサポートをしていきました。
クルーたちが思い思いのロゴを完成させると、それを見せに来てくれました。
私が「このロゴにはどんな意味を込めたの?」と尋ねると、みんな自信を持ってそのロゴに込めた意味や背景を説明してくれました。
小学1年生の航輝くんは、名前に込められた「光り輝く人生を送ってほしい」という願いから、キラキラした海と星をデザインに取り入れていました。
小学1年生とは思えない表現力に感動しました。
その他のクルーたちも、個性豊かな素晴らしいロゴをデザインしていました。
大人では思い浮かばないようなアプローチや視点から生まれたデザインに触れ、私たちも大いに学ばせてもらいました。



授業を終えて

ホクレア学園のクルーたちはとてもパワフルだったため、いい汗をかき、清々しい気持ちで授業を終えることができました。
その後、せっかく江の島に来たので、海の近くでプチ反省会をすることに。
ちょうど海開きの季節だったため、海の家で一杯飲みながらそれぞれの感想をシェアしました。

私が参加した出張授業は今回で4回目でしたが、インタナティブ・スクールでの授業は初めての経験でした。
クルーたちからも、帰り際に「またロゴの授業をして!」「もう1個作りたかったなー!」などの声をいただき、授業を楽しんでくれたようで嬉しかったです。
また、新たな視点や刺激を得たり、江の島で自由にのびのびと学ぶ子どもたちの姿に触れて、とてもリフレッシュでき充実した時間を過ごすことができました。
短い時間でしたが、暖かく迎えてくれたホクレアファミリーの皆さま、ありがとうございました。
また機会がありましたら、ぜひよろしくお願いいたします。
デザインエイエムにできること
弊社は、シンボルマークやロゴ制作をはじめ企業のブランディングデザインやWEBデザインなどを手がけています。
デザインやブランディングに関する出張講師‧出張授業のほか、定期的にブランディングセミナーを開催しております。
現在、2024/9/4(水)開催予定のセミナー参加者を募集中です。ご興味のある方は、以下画像をクリックいただき詳細をご覧ください。

また、その他お問い合わせは、フォームよりお気軽にご相談ください。
【Texted by】
山田 啓太( designer )
【STAFF VOICE】MBA取得は「学び半分、人との出会い半分」。いつまでも変わらないアクティブな姿勢の根源にあるものとは?
2024/07/05

Interviewee

株式会社デザインエイエム
取締役
プロデューサー/MBA
村上 敦子 ATSUKO MURAKAMI
社内外の業務をこなす、会社を広く見渡すバランサー
一言で表すなら「バランスを取る人」ですね。常に会社の状況を俯瞰して、スムーズに事が運ぶよう調整をかける仕事が多いと思います。
具体的にはどのような業務を?
内部的な業務でいうと、案件の進行状況を見て停滞している部分の原因を明確にしてもう一度軌道に乗せたり、スタッフが業務を進めやすいよう会社としてのルールを制定したり、総務や人事面の対応や業務効率化のためのシステム選定なども行っています。
案件に関する対応に加え総務や人事のお仕事まで…!本当に幅が広いですね。
そうですね。私は仕事をするうえで「同じ失敗を繰り返さない」という信条があります。どのような分野でも過去に失敗してしまったことや対応に苦慮した出来事に対しては、よい教訓としてルール決めや対応のマニュアル化を行い、次に同じような問題に直面した際に迷いなく速やかに対処できる環境を整えることを心がけています。
内部的な業務のほか、お客さまへの対応もされていますよね。
主にお問い合わせをいただいたお客さまへのファーストコンタクトは私が担当することが多いですね。限られた時間の中でどんなお悩みがあるのかをキャッチすることが非常に大切だと思っているので、いつも神経を研ぎ澄ませて対応をしています。
いつも熱を持ってお客さまにプレゼンテーションされている姿が印象的です。実際にお客さまのところへ出向くこともあるのでしょうか?
もちろんです。社員の方たちの働く姿を見て会社の雰囲気を感じたり、経営者の方と直接お話をして考え方を伺ったり。現場感を把握することはとても大事にしています。

将来を見据えて飛び込んだIT業界。「人との関わり」を求めインストラクターの道へ。
一番長かったのはIT業界でのインストラクター業務ですね。約7年間働いていました。その後旅行業のシステム会社に転職し3年ほど働いた後、本格的にデザインエイエムに携わるまではマーケティング会社にいました。
IT業界に長くいらっしゃったのですね。
そうですね。一度別の専門学校を卒業したのですが、これからは絶対にパソコンのスキルがあった方が良いと考え、自分で学費を出してパソコンの専門学校に入り直しました。
もう一度自費で専門学校に!行動力の高さはその頃から健在ですね。
一度これだ!と決めたら行動しないと気が済まなくて(笑)。1年間そこで学んだ後、もともと人と接する仕事がしたいと思っていたので、インストラクターという職種を選んでシステム会社に入社しました。
インストラクターとは具体的にはどのようなことをしていたのでしょうか。
最初はお客さまのところへ出向き自社開発の業務アプリの使用方法をレクチャーしたり、スクール講師をしていました。その後社内で専門的な資格を取得し、最終的にはサーバーエンジニアやSEといった技術者を育成するスタッフとして働いていました。
社内で確実にスキルアップされていたのですね。
有難いことに会社からはSEにならないかとお声がけいただいていました。当時インストラクターの次のステップアップ先はSEだったのです。ただ、出世したいという気持ちが特にあったわけでもなく、何より人と関わって仕事がしたいという思いが変わらずあったので、SEの道を選ばず転職を決めました。
タイミング良く、元上司が転職したシステム会社から「うちで働かないか」と声をかけていただいていたので、そちらにお世話になることを決めました。
やはり村上さんのお仕事に「人との関わり」は欠かせない要素ですね。
そうですね。ちょうど次のシステム会社に転職した頃から、積極的に外にも出るようになりましたね。それまでいた会社は大手だったので、自分が動かなくても会社にいるだけで自然と情報が入ってくるような恵まれた環境でした。しかし転職先はまだまだこれからの会社。自ら外に出て積極的に情報収集をする必要性を感じ、女性が集まる異業種交流会に参加したり、まだスタンダードではなかったネットショッピングを活性化させるにはどうしたら良いかを考えるビジネスコミュニティに参加したりして、積極的に外部の方とコミュニケーションをとるようにしていました。
村上さんのアクティブな姿勢の原点はこの頃にあったのですね。
そうかもしれないですね(笑)その後結婚を機に3年ほどで退職してしまったのですが、この時に知り合った皆さんとは今でも交流があります。
ご縁が途切れず続いているのは素晴らしいことですね。
振り返ると自分の人生の中でこの時の交流会やビジネスコミュニティで知り合った方の存在はとても大きいと思います。今でも第一線で活躍されている方ばかりで、いつもお会いすると刺激をもらえます。仕事のことはもちろん、子育てについての悩みも相談できる親友のような存在もできました。
縁が繋がり入社したマーケティング会社。20年以上関係が続くお客さまも

1年くらいは専業主婦をしていたかな。でもやはり私は働くことが好きなので(笑) ビジネスコミュニティでご一緒した方に声をかけていただき、その方が経営するマーケティング会社に入社しました。
そこでもご縁が繋がるのですね。マーケティング会社ではどのようなお仕事を?
広告の取材から撮影までのディレクションやイベントの企画・運営などを行っていましたね。実はその頃から、外注という形で溝田さんに制作物のデザインをお願いしていたのです。
なるほど。ここで溝田さんの登場ですね!
その頃溝田さんはフリーでデザイナーをしていたのですが、ちょうどデザインエイエムを立ち上げるという話が出ていたので、しばらくはマーケティング会社とデザインエイエム立ち上げのお手伝いとの二足の草鞋で働いていました。
徐々にデザインエイエムへのウェイトを増やしていった形ですね。
そうですね。マーケティング会社の社長が本当に理解のある方で。完全にデザインエイエムへ行くことが決まったとき、その時担当していたお客さまは私のことをとても信頼してくれているから、新しい会社で引き継いでそのまま担当してあげてほしいと言ってくださったのです。なのでその頃から現在までお付き合いが続いている企業さまが何社かあります。
マーケティング会社からのお客さまと今もお付き合いが続いているとは、驚きです。
本当に有難いことですね。改めてこうして自分の人生を振り返ると、どれだけ人や縁に恵まれていたかに気づかされます。
仕事と両立してMBAを取得。ヒト・モノ・コト、何事も「本物」が見たい。
私は何事も「本物を知りたい」と思うのです。興味のあることは実際に自分で見てみたいし体験してみたい。大学進学もその一つでした。「大学ってどんなところだろう?」「ゼミってどんなことを学ぶのだろう?」と前からとても興味があったので、子育てが落ち着いたタイミングでまずは通信制の大学に入学しました。私は専門学校を卒業していたので、3年次編入という形で入学できました。
村上さんの行動力、恐るべし…ですね。通信制ということは通学はせず、お仕事の合間で学ばれていたということでしょうか。
私の通っていた大学は通信制専用の校舎があったので、実際に通ってあらゆる年代の方達と切磋琢磨していました。大学は暗記科目があるのでそこは苦労しましたね。英語の単語帳を作って一つ一つ覚えたりして(笑)
お仕事をしながら通学されていたのですね。3年次編入ということですが、大学には何年通われたのですか?
2年ですね。6年間のうちに卒業すれば良かったのですが、性格上最短で卒業したかったので、きっちり2年間で卒業しました。
それからすぐに大学院への進学を決めたのですか?
そうですね。勉強癖がついていたので、このままの状態でもっとマーケティングやブランディングについて専門的に学びたいと思い、すぐに大学院への進学を決めました。情報収集するなかで中央大学大学院の名誉教授である田中洋教授の存在を知り、ぜひこの方の講義を受けたいと思って、まずは単科生という形で入学しました。
そこからMBA取得を目指されるわけですね。
実はその時点ではMBAが取れるカリキュラムだということは知らなかったのです・・・。でもどの授業も本当に興味深くて。これも学びたい!これも聴いてみたい!とあらゆる講義を受講していたら、いつの間にか取得単位が増えて。このまま学び続ければMBAが取得できることを知り、本科生になる試験を受けて本格的に勉強を始めました。少し時間はかかりましたが、単科生として入学してから4年弱でMBAを取得しました。
普段のお仕事に加え、お家のことや母業もあるなかでMBA取得。本当に頭が下がります。
今考えると、よく生き延びたなぁと(笑)その時は課題も膨大でしたから。
その時に切磋琢磨した同級生とは今でも交流があるのでしょうか?
そうですね。一緒に学んでいた同級生が今はデザインエイエムのお客さまになっていたり、大学院時代の先輩と一緒にセミナーを実施したり。その時の出会いがお仕事にもつながっています。
今振り返ると「学び半分、人との出会い半分」という感じですね。

MBA取得で学んだ、「強い組織づくり」の大切さ
特にチームビルディングの授業で学んだことは積極的に取り入れていますね。どんな会社も「人」が資本です。マーケティングやブランディングの最大化を狙うには、強い組織づくりが欠かせません。
具体的にはどのようなことを?
共通の本を読んでお互いの意見を交わす「輪読」を毎週行うことや、毎週のミーティングの前に「コーチング」を行ったりしています。また、定期的な勉強会の実施や、半期~一年に一度レンタルスペースを借りて全スタッフが自分自身の業務を振り返り、全員の前で成果や課題を発表する場を設けています。

週に一度、全体ミーティングの前に行っています。職種や役職を問わず2人1組でペアになり、3分間で現在の自分の目標や現状、感じているギャップなどをお互いに話します。決められた短い時間の中で的確に現状を伝えるため、自然と自分の状況や頭の中を整理する機会になります。
またペアも3ヶ月に1度変えているので全スタッフと満遍なく接する機会があり、社内のコミュニケーションのきっかけにもなっていますね。
確かにそうですね。ミーティング終了後、「さっき話してたことなんだけど…」とコーチングの延長戦が異職種のスタッフ間で行われている光景を見ることがあります(笑)
それは理想の形ですね。少数精鋭のチームなので、縦横斜めの関係性は非常に大切です。MBAを取得したことで経営や財務の知識が深まったことはもちろんですが、人や組織形成の部分での収穫が自分のなかでは非常に大きく、一番会社にも還元できている面だと思います。採用のミスマッチが減り、人材の定着率も格段に上がりました。
目に見えて会社にも変化がもたらされているのですね。
会社を運営している人間が成長しなければ、会社は決して成長しません。今は時代の変化が目まぐるしいので、半年も経てば情報は陳腐化します。MBA取得はただの通過点かなと思っています。常に学び続ける姿勢を忘れず、自分をアップデートし続けたいですね。
村上さんの姿勢は私たちスタッフにとっても間違いなく良い刺激になっています。本当に素晴らしいと思います。ずばり!次に学びたいことは?
それはもう、絶対に語学。まずは英語ですね!
次はどのような行動力でスタッフを驚かせてくれるのでしょうか…楽しみです。
村上の詳しいプロフィールはこちらからご覧いただけます。
編集後記

いつもアクティブでパワフルな村上さんの原点を知ることができた今回のインタビュー。常に好奇心や探究心を持ち、抜群の行動力で自分自身をブラッシュアップされる姿が大変印象的でした。本物を知るためには、行動あるのみ!
考えているだけでなく実際に行動に移し、興味のあることにはどんどん挑戦していこうと思いました。
【Texted by】MEI SAKATA(PR)
前回のSTAFF VOICEはこちら
SNS投稿にも“エイエムらしさ”を。
「ロゴ解剖」ができるまで
2024/06/14

PR活動の一環として行っているInstagramの運用。
中でもデザインエイエムならではとご好評いただているのが、ロゴの成り立ちや込められた思いをビジュアルで紹介する「ロゴ解剖」の投稿です。
本日はこの「ロゴ解剖」の投稿が出来るまでのお話を少ししてみたいと思います。
開設当初のスタイルはロゴ画像に長文のテキスト
Instagramの投稿を本格的にスタートさせたのは2022年の9月。
同年6月にPR担当として入社した私が運用していました。
デザインエイエムの名刺代わりになるようなアカウント作りを目指し、得意としている「ロゴ」にフォーカスし、過去に担当させていただいた会社や商品、サービスのロゴデザインを紹介する投稿を行っていました。
画像は1枚のみ、ロゴの成り立ちや込められた思いを本文に書き綴るシンプルな投稿スタイルでした。

飾られた1枚のカードが大きなヒントに
運用を続けて3ヶ月ほど経ったころ。
「果たして今の投稿スタイルで、デザインエイエムの“強み”を十分に伝えられているのだろうか?」そう疑問に感じるようになりました。
本文でデザインの説明をすると、どうしてもボリュームのある文章になってしまう。
けれどその長文を最後までしっかりと読んでくださる方は少ないはず。
これではデザイナーの思いが十分に伝えられていない―。
何とか、デザインはもちろん細部へのこだわりやロゴに込められた思いを一目で伝えられる方法はないだろうか…。
そう考えあぐねていたある日、ミーティングルームに飾られた1枚のカードがふと目に入りました。
それは代表の溝田がデザインエイエムの会社ロゴに赤ペンでデザインのポイントや思いを書き加えたカード。
初心を忘れないよう以前からミーティングルームに飾られているものです。
これを見て私はピンときました。
「これだ!このスタイルをInstagramの投稿にも応用しよう!」

試行錯誤のうえ「ロゴ解剖」の投稿が完成
さっそく私はサンプルの投稿作成に取り掛かりました。
カードのスタイルにならい、ロゴデザインに直接引き出し線を加え、そこにポイントを書き加えました。
ごちゃごちゃした印象にならないよう出来る限りスッキリと読みやすい配置や間隔を意識。
何パターンか画像を作成し、デザインエイエムの世界観を壊さない文字の大きさ、書体、色を検討しました。
分かりやすく比較ができるよう1枚目にはシンプルなロゴの画像、スワイプした2枚目にポイントを書き加えた画像を並べました。


こうして試行錯誤しながら投稿のひな形が完成。
2023年3月から「ロゴ解剖」の投稿をスタートさせました。
有難いことに投稿スタイルを変えてから以前よりもリアクションを多くいただけるようになり、投稿を見たお客さまからはデザインとテキストが連動しているのでとても分かりやすい、どれだけこだわってロゴが作られているかが伝わる、と大変嬉しいお声をいただきました。
チーム結成でパワーアップ! 「ロゴ解剖」のデザインもリニューアル
これまで私が1人で行っていたSNS運用でしたが、今後もっと定期的にデザインエイエムに関する情報を発信したい!との思いから、デザイナーチーム・WEBチームからそれぞれ1人ずつスタッフがジョイン。
2024年1月よりSNSチームが結成されました。
それに伴い「ロゴ解剖」の投稿もバージョンアップ。
今まで複数のポイントを1枚の画像にまとめて載せていたスタイルから、1つのポイントにつき1つの画像を作成するスタイルへ変更。


説明箇所以外のカラーをグレースケールにすることによりポイントが際立ち、さらにロゴに込めた思いが分かりやすくお伝えできるようになりました。

さらにデザイナーにより「ロゴ解剖」のオリジナルロゴも制作。
虫眼鏡を持つ手を表現したアイコンには実は社名の「am(エイエム)」が。
遊び心を散りばめた可愛らしいロゴが誕生しました。

2枚目以降に画像が続いていることを案内する手のアイコンも、ロゴ解剖のテイストに合わせ丸みを持たせたロゴに。
投稿のアクセントとして良い仕事をしてくれています。
こうしてデザイナーならではの視点が入り、投稿はより見やすく、より伝わりやすく生まれ変わりました。
現在は「ロゴ解剖」のほか、デザインエイエムの日常や取り組みについても定期的にご紹介しています。
今後もデザインエイエムの温度感が伝わるような発信を心がけてまいりますので、ぜひ応援いただけましたら幸いです。
「こんな投稿が見たい!」「デザインに関するこんなことが知りたい!」などリクエストがございましたら、お気軽にDMもお待ちしております。
今後もぜひ「ロゴ解剖」の投稿をお楽しみに!
→ デザインエイエムのinstagramはこちら
【Texted by】
MEI SAKATA(PR)
【STAFF VOICE】ブランディングと経営はイコール関係。デザインで成長を後押しできる会社に。
2024/04/26

Interviewee

株式会社デザインエイエム
代表取締役
アートディレクター/
グラフィックデザイナー
溝田 明 AKIRA MIZOTA
周りから「無謀だ」と言われた会社設立当初
1998年は自分が独立した年ですね。2年弱はフリーのデザイナーとして活動していました。昔から会社を立ち上げたいという思いが強かったので、個人事業主として働くのは今の時期しか出来ないと思って、その2年間は何から何まで自分一人でやっていましたね。
フリーの活動を経て、デザインエイエムを設立されたんですね。
2000年8月1日、有限会社デザインエイエムを立ち上げました。「自分の手で会社を生み出したんだ。」というその時の気持ちは今でも鮮明に覚えています。真夏の暑い日でした。
立ち上げ当初からグラフィックデザイナーとWEBコーダーのスタッフを雇ったので、自分と村上(現取締役)+スタッフ2名の計4名でのスタートでした。
立ち上げた当初からスタッフを雇っていたんですか!?
今考えたらかなり無謀ですよね(笑) 周りからも散々言われました。でも自分の中ではやっていける自信があった。最悪自分の給料を0円にしてもいいと思っていましたからね。
事務所は当初から今の場所(渋谷区富ヶ谷)に?
最初はJRの板橋駅に小さな事務所を構えました。なかなか渋い場所でしょ(笑)
有難いことに仕事もまずますで、2年後には同じ板橋内でもう少し広い事務所を借りました。そのタイミングで有限会社から株式会社に変更しました。
デザインエイエムの原点が板橋にあったとは…
その頃はやればやるほど売上が上がっていきました。それに伴いスタッフも一人増え二人増え…。土日や昼夜関係なく思いきりアクセル踏みっぱなしで働いていましたね。とにかくスタッフの給与が滞ってはいけないし、ボーナスも満額支給してあげたい。そんな思いで毎日本当にがむしゃらに働いていました。
「会社の理念」が明確になった24年間で最大のターニングポイント

原因は過労。当時自分は30代後半だったけど、「これが40代だったら命も危なかったかもしれないよ。二度と働けない身体になってもいいの?」とお医者さんから言われました。
身体からのSOSだったんですね。回復されて本当に良かったです。
自律神経がかなり狂ってしまっていて、元通りになるまで実は大変でした。
自分はどちらかと言うと人に任せるということが不得意で。何もかも自分で背負いすぎてしまっていたんですね。
でも自分がフルに働けない間は周りのスタッフたちが全力でサポートしてくれて、本当に頑張ってくれた。その時のスタッフたちには本当に感謝しています。この経験は今考えても自分の人生の中でもとても大きな出来事でした。
その経験から何か心境に変化はありましたか?
組織のリーダーとして、そもそも自分が倒れたらどうにもならないこと、ここで働いてくれるスタッフたちやお客さまをもっともっと幸せにしなければと以前にも増して強く思うようになりました。
そこで、もともとは自分の名前の頭文字をとって付けた会社名の「AM」を、明るい(A)未来(M)とし、「明るい未来をデザインする会社」という理念を掲げました。
今の理念はそのご経験がきっかけで確立されたのですね。

デザインエイエムが考える「ブランディング」の概念

創業当初からCIやロゴ制作を得意としてきたので、今でもロゴデザインに関する依頼は多いです。2019年から「ブランディング」に舵をきり、より幅広くお客さまのサポートをさせていただくようになってきており、ネーミングやWEB、名刺・封筒といったグラフィック制作、パッケージやムービー、時には店舗デザインも依頼をいただくなど、仕事も多岐に渡っています。
ここ数年でブランディングという言葉が急激に広まった感覚があります。ただ、ブランディングと一口に言っても定義が非常に曖昧です。溝田さんご自身はブランディングをどのように捉えていらっしゃいますか?
「見えない魅力や価値を掘り起こし、見える化させること」ですね。その会社の個性や「らしさ」をデザインで引き出し高めてアウトプットすること、それこそが私たちがサポートできることだと考えています。
とてもイメージしやすくなりました。お客さまにブランディングの提案を行う際、心がけていることはありますか?
お客さまと距離があるものを提案しないこと、ですね。いくら恰好良くても時代の風潮や流行に左右されたり、デザイナー本位のデザインでは決して会社の魅力や価値が表現できるとは思いません。丁寧にヒアリングをしたうえでその会社にしか似合わないものを確実にご提供する。そしてそのデザインがなぜお客さまに合っているのかをしっかりと説明し納得していただく。それはいつも心がけています。
確かに、ヒアリングには相当時間をかけられていますよね。毎回溝田さん自らも足を運んで現地へ視察に行かれています。
そうですね。やはりWebサイトを見ただけでは表面上のことしか分かりません。実際に会社や工場へ足を運び、会社の雰囲気やスタッフの皆さんの働いている姿を見て、直接会話をする。その会社の深いところを観察するためには必要な時間です。
ヒアリングの際はどのようなことをポイントに話を聞いているのですか?
彼らが本当に目指したい先、達成したいことは何なのかを掴もうとしているかな。表面上ではなく根っこの本音の部分を聞き出したい。
自分は「ブランディング」と「経営」はほぼイコール関係だと思っているので、その会社が描く未来像をデザインに反映させたいんですよね。
なるほど。経営とブランディングは直結していると。
そう。だから取材の時は、幼少期のことや創業・代替りのきっかけや思い、現在に至るまでの経緯やご苦労など一見デザインとは関連が無いと思われることも事細かに取材します。自ずとその方の人柄はもちろん考え方が見えてくるので、こちらのご提案もしやすくなります。
そこまで深堀りするのですね。取材時からお客さまとの関係はかなり深まりますね。
時間をかけて取材をしていると「実はね、将来こんなこともやっていきたいんですよ。」とお客さまの方から話してくれることもあります。それが引き出せたらとても良い関係が築けている証拠。有難いことにお客さまから「デザインエイエムさんは聴く力がありますね。」とお褒めの言葉をいただくことも多いです。
「聴く」力。それはデザインエイエムの強みかもしれないですね。
深い信頼関係を築いたスタッフ・お客さまとともに明るい未来へ

オフィスを構える富ヶ谷は都会ながらも自然溢れる環境。スタッフたちも全員気が良く、お客さまからも人柄を褒めてもらえることが多くあります。とても良い状態で仕事ができていると思います。
確かにデザインエイエムのスタッフは柔らかい印象のスタッフばかりです。
そうですね。縁があって集まってきてくれた仲間ですから、これからも「ここで働いてよかった」と思ってもらえる環境を提供したいし、頑張りをしっかりと評価し還元できる会社にもっともっとしていきたい。
お客さまとの関係はいかがでしょうか?
一度ご依頼をいただいたお客さまからコンスタントにご相談いただくことが多く、大変ありがたいですね。長い方ではもう20年以上お付き合いが続いている会社さんもいらっしゃいます。
最近お付き合いが始まった会社さんも、向上心があり常に自分自身をアップデートされている経営者の方も多く、こちらも刺激をいただきながら一緒に仕事ができています。
それは素晴らしいですね。お客さまとの信頼関係を感じます。
極端な話、薄い関係のクライアントが200社あるより、がっちりと信頼関係を築いたお客さまが20社いらっしゃる方が価値があると思っています。
そんなお客さまを少しずつ増やし、長い時間をかけてお客さまと明るい未来に向けて一緒に歩んでいきたいですね。
お客さまとの長期的な関係を目指されているのですね。
そうですね。お客さまの成長を後押しし、サポートできる会社にもっとしていきたい。正直うちの会社はまだまだ可能性があると思っているので。1の魅力を5にも10にもできる会社を目指しています。
そして、今後はデザインエイエムを見つけてもらう活動にもさらに力を入れていきたいですね。ブランディングを必要としていて、誠実に頑張っている会社は全国に必ずあるはずなので。
そうですね!私も日々の情報発信を頑張りたいと思います。あ、溝田さん。PRの一環として、もっと頻繁にSNSの更新もお願いしまーす!(笑)
が、頑張りますー…(汗)
溝田の詳しいプロフィールはこちらからご覧いただけます。
編集後記

記念すべき第一弾の「STAFF VOICE」はいかがでしたでしょうか?
現状に満足することなく常に上を目指し、ご自身のブラッシュアップを欠かさない真摯な姿勢に大変感銘を受けました。
次回は取締役兼プロデューサーである村上敦子さんのインタビューをお届けします。ぜひお楽しみに!
【Texted by】MEI SAKATA(PR)
トップダウンではなく社内で合意形成をとりながらCI開発やロゴ制作する方法は?
2024/04/19

「トップダウンではなく社内で合意形成をとりながらCI開発(*)やロゴ制作する方法は?」
*CIとは<コーポレート・アイデンティティ>企業文化を構築し特性や独自性を統一されたイメージやデザイン、またわかりやすいメッセージで発信し社会と共有することで存在価値を高めていく企業戦略の一つ
近頃、単に「ロゴを新しくしたい」というだけではなくこのようなご相談を頂くことが多くなってきました。
弊社では、その際以下のようなご提案をしています。
1. 社員を対象としたワークショップの開催
ケースに応じて以下のような内容を実施しています。
- 本来のロゴについての知識(役割の解説や決定する上でのポイント、知的財産権等の注意事項)をお伝えするミニセッション
- ロゴ変更をテーマにしたワークショップ等を企画開催し、全社員、又はプロジェクトメンバーの社員から意見やアイデアを集めることで、プロセスに関与する機会を提供します。
このようなワークショップを通じて、ロゴに対する知識を高めたり、社員の声を反映させることができます。
2. 進捗の透明性を確保
ロゴ変更プロセスの進捗を定期的に社内で共有し、全員がプロジェクトの進行状況を理解できるようにします。社内のイントラネットや進捗報告会、社内ニュースレターで情報を提供すると良いでしょう。
3. フィードバックの収集と反映
デザイン案がいくつか出た段階で、社内アンケートやフィードバックセッションを通じて意見を収集します。社員からのフィードバックをデザインに反映させることで、社員のエンゲージメントを高めることができます。
4. 意思決定プロセスへの参加
最終的なロゴの選定にあたり、社員投票や選考委員会への社員参加を促すことで、意思決定過程における社内の関与を深めることができます。
5. 社内コンペティションの実施
新しいロゴデザインのコンペティションを社内で実施し、社員から募集します。優勝者には賞や表彰を提供することで、社員のモチベーションを高めることができます。 その際に、審査員や最後のフィニッシュワークに専門の会社やデザイナーに入ってもらいプロの視点を入れると安心できるでしょう。
これらの方法を通じて、ロゴ変更プロジェクトは社内のコミュニケーションと協力を促進し、合意形成をとりながら組織全体としての一体感を醸成することができるでしょう。
弊社ではオプションとしてワークショップのお手伝いなどもさせていただいております。
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内容
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4日目 ロゴ成功の秘訣
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