経営を強くするためのDESIGNAM MAGAZINE

中小企業 仕事のヒント「第10回 ロゴの役割と商標登録について」

2021/05/28

今回は、ロゴ(マーク)について詳しく書いてみたいと思います。
ここでロゴの説明をするのは、ブランディングについて重要な役割を果たすからです。

毎日、各企業、サービスのさまざまなロゴを目にすると思います。きっと企業名を聞くと真っ先にロゴがイメージされるのではないかと思います。

たとえば「ナイキ」と聞いたらこのロゴが思い出されませんか。

「勝利の女神ニケの翼」をモチーフにしたもので、「Swoosh(スウッシュ)」と呼ばれていることでも有名です。
スウッシュ(Swoosh)とは、「ビューンと音をさせる」という意味の英語。
「スピード・躍動感」「ハイクオリティ」「アスリート」という意味が込められているそうです。

ロゴの6つの役割

さまざまな意味合いを持たせるロゴですが、そもそもどんな役割があるのでしょうか。
ロゴはただの意匠(装飾)ではなく、次の6つの役割があります。

1. 企業の顔(第一印象)
会社のシンボルであり、顔であり、表情(目つき)であり、アイデンティティにもなっていく、ロゴ。
好まれるに越したことはありません。Apple社のリンゴマークがどれだけファンを増やし、iPhoneやMacの売上げに貢献しているかは言わずもがなです。

2. ビジョンの見える化
ロゴは、単なるアイコンではなく会社のビジョンや理念(スローガン)、経営方針をカタチとして落とし込み、「見える化」する役割があります。
あなたの会社はどこに向かって進もうとしているのか。何を考え、何を大切にし、何を目標としているのか。
簡単なことではありませんが、そういった経営の本質をロゴで伝えることができれば、軸のしっかりした企業・お店として安心感につながります。社内外の共感もぐっと得やすくなります。

3. 他社との違いを明確にするもの
あなたの会社と、他社との違いは明確でしょうか?
強みは?特長は?個性は?目標は?
またこの先、何を独自の強みとしてアピールしていきたいでしょうか。
オリジナリティを打ち出し、他社との違いが明確なロゴを生み出すことで、個性をより一層引き立て、ブランド力をつけることができます。

4. 専門分野や事業内容を認知させるもの
例えば、飲食店でありながら、化粧品を彷彿させるクールなロゴだったり、緻密さや繊細さが求められる専門分野なのに、大ぶりで分厚い印象だったり。付加価値を提供する事業が、チープなイメージのロゴを使っていたり。
世の中には狙いの定まっていない、軸がぶれたものがたくさんあるのも事実です。
だからこそ、ブランディングが必要になってくるのですが、ロゴをデザイン制作する上で、相手に正しく伝わっているか、誤解されていないか、という第三者の客観的な視点はとても大切です。

5. 世の中にフラッグ(旗印)を立てるもの
日本でロゴの起源は「家紋」、西洋では「紋章」です。
日の丸の国旗は、「日本はここ!」という意思表示といえます。
ちなみに、日本人のパスポートの表紙に入っている「菊紋」は国章。国家を象徴する紋章ですが、これもまた言葉であれこれ説明しなくても、一目で「日本!」と分かるロゴです。

6. 社内の意思統一
ロゴを作り企業理念など、明確なコンセプト(意図)を打ち出し、社内で共有すると意思の統一が図れ、チーム力を高める役割を果たしてくれます。

当社では、6つの役割をきちんと果たすロゴ制作をしていますが、その結果、お客さまから以下のようなお声をいただきます。

「スタッフのモチベーションが高まった」
「リクルート(人材採用)で、いい結果に結びついた」
「スタッフが会社に誇りを持てるようになった」
「胸を張って名刺が出せるようになった」
「名刺交換のときに、必ずロゴについて突っ込まれます(笑)」
「確実に営業の武器になっている」
「スタッフが自分の会社を家族に自慢している」

もうひとつ事例をご紹介しましょう。
世界的なグローバル企業であるグーグルです。インターネットユーザーであれば、このロゴを見ない日はないほどですね。

ロゴは色の3原色(青・赤・黄)で構成されていますが、”L”をあえて緑色にしているのは「Googleはルールにとらわれない」という経営哲学がもとになっているからだそうです。
このようにロゴの持つ意味を調べてみるとまた違った角度で企業の魅力を発見することができます。

商標登録について

ロゴは商標登録をすることをおすすめします。

ロゴを継続的に使用することにより、ブランドが認知され資産価値となっていきます。
商標登録は特許権や著作権に並ぶ知的財産権の一つと位置づけられ、条約や法律による保護対象となっています。
登録せず、「他に使われてしまった」、「似たようなロゴがあったのに知らなかった」などのケースがまったくないとは言えません。

「商標登録」しなかった会社の失敗例はこちらでご紹介しています。

次回はネーミングについて考えてみたいと思います。

【Texted by】

ATSUKO MURAKAMI( director )

日本大学通信教育学部 商学部卒業。
現在の研究テーマは「中小企業論」「ブランディング戦略論」、「組織論」中央大学ビジネススクール(CBS)履修中。

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