会社の現状分析をしたい。何かよい方法はありますか?
2022/08/03
ビジネス上の経営資源として一般的にあげられるのが、ヒト(人)、モノ(物)、カネ(金)、そして情報、時間などです。有形~無形までさまざまな要素が経営資源としてあげられます。
・ヒト
会社で働く人。また広くは協力してくれるパートナー。
税理士さんや協力会社などが代表的な例として挙げられます。
・モノ
会社が所有している物理的な資源。
例えばオフィス、パソコン、コピー機、プリンタ、商品、社用車など。
・カネ
会社を運営するためには資金が不可欠です。
他の経営資源、ヒト・モノは、ほとんどがカネで得られるため、カネが多ければビジネスも安定します。
・情報
目に見えないものですが現代では、最も重要なものになっています。
財務上でいえば無形資産となりますが、企業独自のノウハウや特許や著作、顧客情報などがそれにあたります。また日々どこから、誰から入手したのかというのも大切なポイントです。
・時間
現代において時間も経営資源のひとつです。
時間は無限のように思われがちですが、ビジネスにおいては、限りある中でどれだけスピード感をもって実行していけるかも、成功のひとつの秘訣です。
資源の整理や見直すツールの1つとして「ビジネスモデルキャンパス」(ビジネスの構造を可視化)というフレームワークを使用する方法があります。
新規事業はもちろん既存事業においても自社を整理し理解を深めたり、外部に対して説得力のある説明が必要な場合などにも利用されています。
下記9つの項目に対して説明をします。
具体的な機能はソフトの種類で多少のバラツキがありますが、以下があげられます。
【1】 顧客セグメント(CS:Customer Segments)
「誰に価値を提供するのか」「最も重要な顧客は誰なのか」を記入。
例:音楽ユーザー / Macユーザー / Windowsユーザー
【2】 価値提案(VP:Value Propositions)
顧客に対して「どんな価値を提供するのか」「どういったニーズを満たすのか」を記入。
例:1000曲がポケットに/操作しやすいデザイン/iTuenesによる簡単な音楽管理
【3】 チャネル(CH:Channels)
顧客セグメントに対して「どのように知らせ、届けるか」を記入。
コミュニケーション、販売方法、流通、アフターフォローなど、商品やサービスの提供ルートや、プロモーションの手段を設定していく。
例:アップルストア/小売店
【4】 顧客との関係(CR:Customer Relationships)
「顧客とどのような関係を構築するか」を記入。
対面、電話、オンラインなどがあり、フェーズや目的によって適切な関係は異なってくる。
例: 売り切り
【5】 収益の流れ(RS:Revenue Streams)
どこから対価を得るかを記入。
固定価格、変動価格、安売り、サブスクリプションなど、課金形態や課金メニューなど
例:iPodの代金
【6】 リソース(KR:Key Resources)
「ビジネスの価値を提供するのに必要なリソース(資源)は何か」を記入。
例:エンジニア/ブランド力
【7】 主要活動(KA:Key Activities)
「価値を提供するのに必要な主要活動」を記入。
例:企画・デザイン/販売促進
【8】 パートナー(KP:Key Partners)
ビジネスモデルを構築するために誰と組む必要があるかを記入。
例:小売店/アジアの製造メーカー
【9】 コスト構造(CS:Cost Structure)
運営するにあたりKA(主要活動)、KR(リソース)、KP(パートナー)等の発生するコストを記入。
固定費と変動費を分けて整理するとわかりやすい。
例:人件費/製造費販促費
大きくは右側に「どの顧客に何の価値を届けるか」、左側に「どのように価値を創造するか」、要素を記入して俯瞰してみることによりビジネス構造を見直したり、優位性や弱点の発見をすることで、より強固なビジネスモデルにブラッシュアップすることができます。
ビジネスにおける設計図といえるでしょう。
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