中小企業 仕事のヒント「第12回 ブランドは模倣が困難な経営資産」
2021/06/11
今回は「ブランドは模倣が困難な経営資産」だということについて、
一緒に紐解いていきましょう~。
たとえば、ドラックストアをイメージしてみましょう。
シャンプーや洗剤などの日用品は、新製品であっても少し経つとコモディティ化(*)してしまい、最終的には価格競争せざるを得なくなってしまいます。
それを防ぐにはどうしたらよいか。
顧客が商品やサービス、企業に出会うとき、どんな順番でその情報を認識していくか、見てみましょう。
まず、顧客は第一階層の「価格、デザイン(形状、色、柄など)」で興味を持ちます。
ここで目に留まらなければ、その他の情報は伝えることもできません。
しかし、ここだけで勝負すると他社にすぐに模倣されてしまい、
短いサイクルで消耗してしまいます。
第二階層の「素材、技術」もすぐにではないですが、
模倣されるのは時間の問題と言えるでしょう。
では、模倣されない強い商品やサービス、企業を構築するためには、
どうすればよいのでしょうか。
それは、第三階層の「ブランド」をていねいに構築していくことです。
資金力にものを言わせれば模倣可能な第一、第二階層とは異なり、
「ブランド」は過去からの蓄積が価値の源泉です。
顧客の頭の中にあるイメージですので、
他社が模倣するのは非常に困難です。
すなわち、「志」「マーケティング」「コミュニケーション」を統一し、
ブレのない世界観を展開していくことが重要です。
第8回で説明した下図のように、
世界観とストーリーをもってブランドを構築していくことで「模倣できない」資産となるのです。
大切な貴社・サービスを守るために、ぜひ模倣されないよう作戦を練ってくださいね。
応援しています。
【Texted by】
ATSUKO MURAKAMI( director )
日本大学通信教育学部 商学部卒業。
現在の研究テーマは「中小企業論」「ブランディング戦略論」、「組織論」中央大学ビジネススクール(CBS)履修中。
本メディアは、デザインが経営課題を解決する手段であることを経営者の方へ広く知っていただきたいという思いのもと、情報発信を行っています。
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