中小企業 仕事のヒント「第7回 デザインって ブランドってなんだろう」
2021/05/07
今回は、デザイン会社らしく「デザイン」と「ブランディング」について
触れてみたいと思います。
「デザイン」について
「デザイン」という言葉を聞くと、多くの方が「意匠」すなわち「装飾」で表面を飾ること、外見をかっこよくすることを、イメージされるのではないでしょうか。
しかし「装飾」は一部にすぎず、デザイン本来は「目的を定め、達成するために考えや方法を組み合わせること」をいいます。
最近は、「キャリアプランをデザインする」とか「ライフプランをデザインする」など「デザイン」という言葉はさまざまなシーンで使われるようになりました。
弊社がお手伝いしているデザインは、上記の図だと広義にあたります。(狭義も含む)
経営上の課題を「デザイン」を通して解決に導くお手伝いをしているのです。
「ブランド」と「ブランディング」について
ルイ・ヴィトンやエルメスといった「高級ファッション」や「一流メーカー」だけが「ブランド」であるという誤解はさすがに少なくなってきましたが、
まだまだ「中小企業には関係ないよ」と考える方も多いのではないでしょうか。
そもそも「ブランド」の語源は
ラテン語の「Burned(焼印をつける)」から来ています。
自分と他人の家畜を識別するためのものでした。
また昔から、欧米ではエンブレム(紋章)、日本でも江戸時代に一気に広まった家紋のように、他者と識別するための記号や形づくりは存在していました。
それらが近代、米国では1950年代頃からCI(コーポレート・アイデンティティ)という形で、日本では1970年代から、企業主観のマーケティング概念として導入されるようになりました。
「ブランド」とは、wikipediaによれば「他の同一カテゴリーの財やサービスと区別するためのあらゆる概念」とあります。
もう少し具体的に言うと、企業がそのブランドによって約束する「提供する価値」とも言えます。
例えば、あなたの目の前にスマホが2台並んでいるとします。
機能性や形、価格はほとんど同じです。
左の方はリンゴのマークが入っていて、一目でiPhoneだとわかります。
右の方はメーカーがどこだかわからない「Non-branded」です。
この場合、あなたならどちらを選びやすいですか?安心して高いお金を払うことができますか?
ほとんどの人がiPhoneを選ぶと思いますが、それがまさにブランドの価値ということです。
ブランドは言わば「ビジネスの資産」ということになります。
次に「ブランディング」とは、「ブランド」をつくっていくプロセスであり、ブランド価値を高める活動のことです。
次回はこのブランディングについてより分かりやすく説明します。
お楽しみに・・・・。
【Texted by】
ATSUKO MURAKAMI( director )
日本大学通信教育学部 商学部卒業。
現在の研究テーマは「中小企業論」「ブランディング戦略論」、「組織論」中央大学ビジネススクール(CBS)履修中。
本メディアは、デザインが経営課題を解決する手段であることを経営者の方へ広く知っていただきたいという思いのもと、情報発信を行っています。
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